小児科医の過労問題

2009/05/05

中原利郎先生(小児科医)が、過重労働による過労から欝病を発症し、
1999年に病院屋上から飛び降りて亡くなりました。
享年44歳でした。
いまご遺族は過労死として病院の責任を追求し、裁判されています。
発言の要請がありましたので、会員を代表し、下記の文章を送らせていただきました。

Link 中原利郎先生の過労死を認定する会

かぜのような症状から急変し、
重度障害児となったり死に至ったりする、
小児特有の深刻な疾患があります。
親たちはぐったりした子どもを抱え、
無我夢中で小児科に転がり込みます。

私自身は、不幸な転帰をたどった子どもの
家族を見守る立場にありますが、
小児科は、これまでどれほど多くの子どもの
命と健康を守ってきてくれたことでしょう。
子どもと家族の暮らしを、根底で支えているのが
小児科医だと思います。

その使命が、中原先生の肩に
あまりにも重く伸し掛かったことを思うと、
保護者としていたたまれず、
申し訳のない思いさえします。

中原利郎先生の過労死が広く認められ、
この訴えが礎となって小児科の勤務体制が
よくなっていくことを願って止みません。

インフルエンザ脳症の会/病児遺族の会「小さないのち」代表 坂下裕子