16年ぶりのスキー!

2012/02/17

あゆみが亡くなって、ダンナは変った。
以前は、「よくできること」が好きな人だったと思う。
特にスポーツで。

あゆみは、インフルエンザで脳を冒されて亡くなった。
もし命を取り留めても、「親の顔が分るかどうか・・」
と、それほど重い後遺症を主治医から告げられていた。

亡くなってから、私は、音楽療法の勉強を始めたりした。
知的障害をもつ子ども達の役に立ちたくて。
遠くまで勉強に通ったりもした。
でも、この会が忙しくなり、断念した。

忙しくて、家族旅行なんて、できなくなった。
その間、ダンナは、障害をもつ子ども達とスキーに出かけていた。

私たち夫婦は、スキーで出会い、
結婚したら、ずっとスキーをするつもりでいた。
けれども、私が、あゆみが亡くなって、いろんな意欲を失い
スキーにも行かなくなっていた。

今年、ダンナが毎年行く例のツアーに、同行させてもらった。
16年ぶりのスキー。
こわごわゲレンデに立つと、滑れる。体が覚えていた。

リフトに乗って、ぼんやりしていると、昔に戻ったような気がした。
学生時代から独身の間じゅう、スキーに没頭していたこと。
新婚旅行もスキーだったこと。
ずーっと穏やかな暮らしが続くと思っていたこと。
あゆみもスキーで鍛えようと思っていたこと
いろんなことが次々と巡り、行き着いたことろは・・・

なんでも、かんでも、あゆみのせいにしてはいけない。
「できないこと」を、あゆみのせいにすることは、やめよう。
「できたこと」を、あゆみを理由にすることは、スバラシイ。