「いいです」と言ってしまった限りは

2019/01/06

日常から身を離す。自分のために過ごす。

このことが、とても大事と助言をもらって以降、
努めてスキーに行くようになった。
そうして、体と心に良い時を過ごすはずが…

(またも)いきなりスノーボーダーが
後ろから突っ込んできて、跳ね飛ばされた。

飛ばされながら、怒りがこみ上げる。
私、この人たちには、かなりの偏見をもっており
いや、偏見ではない。すべて実体験だ!

  またかよ 
  迷惑かけるの平気だし
  人のことなんて考えてないよな

にらんでやるため、振り向こうとするが
上体が持ち上がらない。
腕が… イタタタタ 痛いー

そのとき、
か細い声で「すみません」

怒り立っていた私のテンション
急にしぼんでしまう。

  こんな謝り方、するんだあ
  逃げもせずに

と同時に、口から出てしまった。
「いいです」「だいじょうぶ」

でも、動けず
相手も、そのまま留まっており、
私が立ち去らないと、行けないんだなあと察し
無理やり、右手で起き上がって、先に行った。

ところが、時間が経っても、
左腕は回復する気配がなく
明日、隣の市の病院まで行くことに。
はぁ。

ものすごく損したのに
意外なことに、相手には向いていない。
持って行き場がない
とは、こういうことだ。

逃げずに、即座に、本心で、謝ってくれる。
これは、一番欲しいこと。
あゆみの誤診で、一言も謝ってもらえなかったからかな?

欲しいものが、手に入ったのだから
あとは、もう引き受けるしかない。

と、自分に言い聞かせるも
出るのは溜息ばかり。
はぁーーーは。