2014年 近畿新生児研究会 抄録
2014/12/20NICUにおけるグリーフケア 医師や看護師にできること
こども遺族の会「小さないのち」
坂下 裕子
重い病気をもって生まれた赤ちゃんや、
難しい出産を越えて誕生した赤ちゃんを、
やむなく看取ったお母さんたちにインタビューしました。
つらいなかでも、医療スタッフによくしてもらったことを、
皆さんしっかりと覚えておられました。
語られた内容を分類したところ、
不満を感じたのは治療中に集中しているのに対し、
満足を得たり感謝を覚えたことは、治療中はもちろんのこと
看取り前後や死別後に至るまで広い範囲にわたっており、
数のうえでも上回りました。
そこには、いま起きていることを理解できることが
とても大事であることが示唆されました。
深刻な状況のもとで、理解を進めていくための支援
について検討できればと思います。
とりわけ、誰もが抱く、なんで?なんで!という問い
との向き合い方や、行き違いやすい言葉のはたらき、
裏目に出やすい言い回しの扱いなども考えたいと思います。
あわせて、看取った家族に役立ててもらいたい「グリーフカード」を
紹介します。