第1回記念行事における 質問・回答・感想
2019/04/14【記述によるご質問と回答】
余谷先生へ質問①
子どもに病気を伝える場合、どのように進めていくのですか。医療者はどんなことに注意していますか?
回答)ご質問いただきありがとうございます
こどもは発達段階に応じて理解できることが違います。単に年齢だけでなくその子の特徴もあります。ですので、その子の理解力をチームで共有し把握することが最初のステップになると思います。その子がわかりやすいことばで伝えることを大切にします。合わせてご家族がどのように伝えてほしいか、誰からどのようなことばで伝えたいかの意向も伺い進めていくことが多いと思います。
余谷先生への質問②
成人の終末期の時「せん妄・うつ」など精神的な面も出てきます。せん妄として対応するのですが、子どもの場合このような精神症状に対してどのように対応されるのでしょうか?小児緩和ケアでは「せん妄」という言葉は使うのでしょうか?
回答)小児でもせん妄はあります。発熱時に「熱せん妄」ということばを使いますが、まさにそれがせん妄だと思います。しかし小児の終末期や緩和ケアの領域では見逃されていることも少なくないと感じています。それは成人と比べるとわかりにくいということだけでなく、経験する頻度が少ないために医療者自身が気付きにくいことも影響しているように思います。むしろ成人の診療に携わっている方々から教わることも多いと感じています。
大ちゃんのお母さんへの質問①
小学6年生で大ちゃんのお兄ちゃんに白血病の話をしたきっかけは何だったのでしょうか?
回答)小学校6年生の時に、小さないのちが運営している交流講座で発表する機会がありました。その時に、大ちゃんの病気のことや、どういった闘病生活を経て亡くなったのかを話しました。大ちゃんの闘病中は、5歳だったので『白血病』というものをどのように説明すれば良いのか分からず「大ちゃんが元気になってから話そう」そう思っていました。そして死別後は、お兄ちゃんのことを考えてあげる余裕が私にはありませんでした。話す機会を失ったまま、時間が経過しました。交流講座で発表することを期に、大ちゃんがとても頑張っていたこと、悲しいけれど残念な結果になってしまったことなどを伝えました。お兄ちゃんに大ちゃんのことを伝えたことで、家族で大ちゃんの話題が増えました。「子どもには受け止めきれない」という親の思い込みで伝えずにいたことで、子どものグリーフが置き去りになってしまっていたことに気づくことになりました。
大ちゃんのお母さんへの質問②
お話の最後に「もっと最期の選択肢がもっとあってもよいのではないか?」とありましたが、どういう選択肢があればよいと今思われるでしょうか?
回答)私は看取りの場面でいくつかの後悔を抱いています。病室では24時間大ちゃんと一緒に居れたのに、ICUでは面会に制限があったことで亡くなる前の日の夜は大ちゃんを1人にさせてしまったことや、大ちゃんの力が尽きそうなとき、「処置のため」という理由で大ちゃんの側に居てあげることができなかったこと、病室でお別れがしたかったのに霊安室に連れて行かれたことなどです。これらは、治療に関する事ではなく制度の問題だと思います。その場にいた医療者の方が、家族の思いに寄り添って考えてくれていたなら、叶う願いだったのではないかと思っています。
お兄ちゃんへ質問①
みんなの前で発表してくれてありがとう。久々に場所をわきまえず、涙を流してしまいました。私の家族構成も夫婦と男二人兄弟の4人でした。下の子(次男)が、11歳(小6)の時に急性骨髄性白血病と診断され5か月半ほとんど長男と次男で会うことができませんでした。今更ですが、家族が3人になって今やりたいこと、そのうちやりたいこと、たぶんかなわないけどやれたらいいなと思うこと、思い出させて悪いんだけど、弟の治療中にやりたかったことあれば教えてください。
親の立場からの質問で申し訳ないけどよろしくお願いします。
回答)弟の闘病中にやりたかったことは、もっと大ちゃんと会いたかったです。そして、兄として大ちゃんの面倒をみてあげたかったし、一緒に遊びそんであげたかったです。
家族が3人になってしまって、今やりたいことは、分からないです。僕にはとても難しい質問です。
お兄ちゃんへの質問②
今のお兄ちゃんの気持ちをもう少し聞かせて頂けますか?
回答)昨年、弟の病気や闘病について詳しく知ることができました。それまでは僕の方からお母さんに大ちゃんのことを聞こうとは思っていませんでした。せっかく皆が普通の生活に戻ってきたのに、悲しくなってしまうと思っていたのと、聞いたところで大ちゃんは生き返らないから。大ちゃんのことを詳しく聞けて「よかった」とも思いませんでした。知ることができて良かったというのはあるけれど、「今更、聞いてもな」という思いでした。大ちゃんが生きていた時に聞きたかったです。僕も家族なんだから。
りんちゃんのお母さんへの質問①
手術をするかどうかの選択をする、ということについて、もし選択をしない形で医師がある程度決めて考えるような形も作ったら、医師に決めてほしいと思われましたか?
回答)ご質問ありがとうございます。
「医師に決めてほしいか?」と問うていただくと、「患者家族で決めたい」という思いが湧きました。苦しむのだけれども、我が子の大切ないのちの決断はやはり親の自分たちが・・という気持ちがあります。両価的なものかもしれません。
実際は、医療の現場では「手術をするか、しないか」の二極化したものではなく、「○○した場合は、○○な予後が予想される」「こういう選択肢もある」というように、医師がもう少し、その時に取ることが可能な選択肢とその予後を示してくださっているのだと思います(娘の場合も医師にもう少し深く質問していけば、もっと選択肢を用意してくださっていたのかもしれません)。
最初からすべての決断を委ねられる形よりも、ご質問者様が書いてくださいましたように、『選択をしない形で医師がある程度決めて考えるような形』を医師として示すことで、決断するという行為に伴う患者家族の心理的負担を軽減してくださることが、看取りにおける最後の決断を、それが苦渋の決断であったとしても患者家族が納得しておこなうことができる道筋なのかもしれない・・と考えました。
りんちゃんのお母さんへの質問②
今の私達(新生児科医です)の通常は、ご両親に良い話もそうでない話も(治療した場合、治療しなかった場合など)お話し、共に話し合いながら治療の選択肢を決めていく。揺れ動く思いにより沿いながら決めたことを変えることもできると伝えます。そしてどんな決断も悩んで決められたことは正しい(真の正解かどうかは別として、(たぶん一生誰も分からない)その時のbestという意味です)と考えて最大限の対応をすることになってきていると思います。
どんな選択をしても、きっとずっとそのことを悩み続けられると思いますが、もし当時お父さんが一人で抱え込まず、(色々調べて悩み抜かれたこと)もっと医療者がしっかり上記の様な情報提供と話し合いをして治療しない選択をされたなら、お二人のその後の思いが変わられたでしょうか?
回答)ご質問ありがとうございます。
ご質問者様が『通常は・・』と書いてくださっていることが、“医療現場で、実際に医療者がおこなってくださっている患者や家族へのサポートの基本形”なのだと思います。そして実際、医療者がおこなってくださるその“血の通う温かなサポート”によって多くの患者や家族が救われているのだと思い、感謝の念が湧きました。
『どんな選択をしても、きっとずっとそのことを悩み続ける』ことは、看取りというものの本質を突いていると思います。しかし、ご質問者様が書いてくださったように、上記のような情報提供を受けながら医療者と話し合い、そのうえで“治療しない選択”をしたのであれば、少なくとも“納得”という気持ちが湧き上がるので、その後の人生において夫婦の思いは変わっていたかもしれません。でも、納得をしたつもりでも悩み続けるので、夫婦はやっぱり変わることはなかったかもしれません。心の中で堂々めぐりのようになっています。
ここまで書いて、あらためてもうひとつ考えたことがあります。娘の看取りがお話したような結果になったのは、私たち夫婦の性格にも原因があるように思います。私たち夫婦は、患者家族としては優等生。医療者の前では多少は泣いてもあまり大崩れせず、しっかりと立っているように見せていました。その分、病院から帰った時には泣き過ぎてえずくほど崩れていたのですが、医療者の前ではそういった自分たちの葛藤や苦しみを見せることをしませんでした。医療者に頼って良いのは治療を受けている娘だけで、親である私たちの苦しみは自分でなんとか折り合いをつけないといけないものだと思い込んでいたからです。
その後、家族看護という考え方を勉強して、医療者のサポートの中には患児だけでなく患者家族も含まれていることを知りました。今ならばもっと、医療者に自分たちのことも頼っていくと思いますので、夫婦だけで抱え込むようなこともきっとなく、看取りという決断に向けて夫婦が背負う心理的な負担は減るだろうと今なら思います。
以上が今、心に浮かぶことです。ご質問への回答とさせていただきます。
【参加してくださった方々の感想】
◆ 坂下様 いつもありがとうございます。「小さないのち」の成り立ちをお伺いするのが初めてで成立の経緯を知ることができました。よかったです。
本日の会では、一人一人のご家族の時間が短く、自分が分からないところがありましたが、一方で発表者以外のご家族さんの質問を聞くことができ、勉強になりました。
今後もこの取り組みを続けていいただけたら幸いです。
◆ 今日は、貴重な心からのお話を聞かせて頂きありがとうございました。
医療者として家族への声掛け、環境のあり方についてもっともっと心を配らなければならないと改めて感じました。きょうだいさんが幼いながらも、いろいろな思いを感じて我慢されていたことにこころがおしつぶされそうでした。「僕の役は生き抜くこと」とおっしゃった言葉がつきささりました。
◆お兄ちゃんへ
最初から最後まで今までの感情、大ちゃんに対する思いを素直に話せていました。お兄ちゃんの立場で自分の気持ち、子どもとして当たり前の感情をふせて生活してきた時間は辛かったと思いますが、お兄ちゃんの目標「僕にできる事:元気に生き抜くこと」の大きな柱になっていくと思います。
自分のこれからの人生を生きてくださいね。ありがとうございました。
成人の緩和ケアで働いていますのでこどもを亡くされた遺族の方に接することは少ないのですが、今日話してくださった親・しんぺい君の気持ちは今後自分の糧となります。明日からのケアで活かして言いたいと思います。小児緩和ケアのこと、少しは知ることができました。ありがとうございましした。
◆ 本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。余谷先生の講演では、医療者がどう家族と向き合っているのか、いくのかという実体験を通して教えて頂きました。大ちゃんのお兄ちゃんの想いを聞いて、幼稚園から小学1年生の子供でもこんなにはっきり覚えていて、お父さんやお母さんに心配かけないように気使いをしていたことに驚きました。兄弟のことも子ども扱いばかりせずに、ご両親と相談しながらいっしょに病状説明することも考えていかなければいけないと思いました。
◆ りんちゃんのお父さんとお母さんが心臓の手術をするかしないかの決断を迫られた状況が、非常に苦しい決断となったことが、すごく心が痛みます。医療者として手術をするしない(≒死に至るかもしれない)選択というのは、すごく親に負担となり、苦しめることになると思っていて、いつも、どういうふうに説明し、一緒に選択していったらいいのか悩んでおり、今後も悩み続けると思います。
◆ 20周年ありがとうございます。
弟を亡くして最初にみつけた「自分も行っていいところ」が坂下さんの会でした。今日振り返ってきっとあの頃坂下さんもたくさんのゆれる気持ちの中におられて、でも私を助けてくださったこと、改めてありがとうございました。
余谷先生の「子どもは痛いか言わない」ほんとうにそうだなと思います。体の痛みも、心の痛みも言わない子供たちの声を聞ける(感じれる)よう丁寧に考えたいです。
二人のお母様のお話、共有させてくださりありがとうございました。
一人一人違うこと、坂下さんがおっしゃったように、遺族はその時のことをつぶさにおぼえていて、それが今後につながっていくこと、とても納得しました。
お兄ちゃんが辛い事を何度も思い出し、今日伝えてくれたことが、私をはじめ、きょうだいを亡くしたきょうだいたちの大きな光でした。教えてくれたこと、必ず一つも無駄にせず大切にします。みんながありがとうと思っています。あなたがいてくれて嬉しいと思っています。やさしいことは強いこと。今日は本当によくがんばったなっていっぱい自分を褒めてほしいです。ありがとうございました。
◆ 今日もたくさん大切なことを教えていただきました。本当にありがとうございます。
プログラムを見て、20年のあゆみを10分なんてもったいなすぎる!と思いましたが、驚くほど濃密な10分間でした。「小さないのち」のみなさまの20年の軌跡と奇跡に最大の敬意と感謝を申し上げます。
お兄ちゃんのこと、一人のファンとしていつまでも尊敬の目でみておりますので、よろしくお伝えくださいませ。
◆ 坂下さま
お電話いただき、再会できたことを感謝します。また、メールしますね。会のお母様方のご健康を心よりお祈りいたします。
幼少の閉園・終業・卒業式が続き涙が…出尽くしたかと思いましたが、更に更にこぼれてしまいそうなので…
(ご両親)
お兄ちゃん、よく真っすぐ頑張られましたね。
私がボランティアをしているこどもホスピスでは、時々イベントが行われ痛みをもったお子様のご家族、ご兄弟、地域の方々が集まって様々な皆様と出会い話し合ったりして過ごす時があります。
お兄ちゃんも、お父様、お母様といつか遊びに来てくださいね。
◆ 貴重なお話ありがとうございます。
日々業務にいっぱいいっぱいになって、子どもや家族と深い話が聞けてないなぁ…と反省しながら聞かせて頂きました。この会では、残された方々の思いや希望を聞かせて頂き「あーこんなこと提案できる看護師でいたいな」とか「この時うちだったら保育士さんにサポート協力してもらったらいいんちゃうかなぁ」と前を向かせてもらっています。
4月から新しい部署に異動になるのですが、かわらず小児医療に携わっていく予定です。ここで感じたことを、一つでも実践して、今頑張っている患者・家族に返していきたいと思っています。学びの機会をいただきありがとうございます。
◆ お兄ちゃんの体験発表、ありがとうございました。元小児科医、医療従事者の一人です。
◆ 発表者の方々、貴重なお話を聞かせて頂きありがとうございました。
余谷先生のお話はとても分かりやすく、勉強になりました。体験者の方々のお話も考えさせられることが多かったです。特にお兄ちゃんのお話は、その間中胸がギュッとなりました。おこさんのことばのパワーはすごいです。
感想や質問が思い浮かばずですみませんでした。小さないのち20周年おめでとうございます。
◆ 今回で2回目の参加でした。非常に有意義な回で、今回もたくさん勉強させていただきました。本もじっくり拝読させていただこうと思います。一緒に働いている仲間にも本のことを紹介させていただこうと思います。
またぜひ参加させてください。
◆ 今日は、貴重なお話を聞かせて頂く機会をいただきありがとうございました。
患者さんと家族が病院に来たときからグリーフケアが始まっていて、日々の治療や看護、スタッフの言動が大きく影響していると改めて感じ、考えることができました。
こどもはもちろん、両親・きょうだいにとっての医療とは何か、今の自分に何ができるかを考え、向き合える看護師になれたらと思います。
◆ 本日の貴重なお話ありがとうございました。
告知されたその日、状態が変わったその日のご家族の孤独感や不安な気持ちは相当大きなものであったと思います。その時を大切に思い行動できる医療者が増えるよう活動していきたいと思います。余谷先生がおっしゃっていたACPを早くから意図的に導入し、本人・家族・医療・多職種でその人の生き方、過ごし方を一緒に考えていきたいなと思います。
また、お兄ちゃんの話はすごく心に染み込みました。“質問しようとも思わなかった”とても印象的でした。私たち看護師は付き添われているママorパパにごきょうだいはお変わりないですか?とお声掛けするようにしていますが、やはり付き添われている方は患児のことでいっぱいで、他のきょうだいや家族は大丈夫であってほしいという思いもあると思うので、もっと踏み込んで配慮することが必要だと気づかせてもらいました。
お話はとても心が痛みました。選択肢を提示することは大切ですが、その後選択されたご家族が自責の念を抱かないような配慮を同時にしていくことが私たち医療者には必要です。今回のお話を必ず活かし、医療に従事していきたいと思います。
ありがとうございました。
◆ 医療の現場では、病気に向き合っていますが、親子や家族の過ごし方や関りにもっと向き合いたいと思いました。
家族への配慮や声掛けをどのようにして良いのか、常に悩み消極的になっていましたが、体験談を聴かせて頂き、何もしなくても、できなくても「まずは傍に居る」ということから始めようと思いました。親だけではなうく、家族を含めた関りがしたいと思いました。
家に帰りたいと希望や言葉の意味を汲み取れるよう、普段の関りを大切にしていきたいと思います。
現場では、亡くなられた後の家族のその後は分からないですが、今日聴講できてよかったです。ありがとうございました。
◆ 泣くことも時には医療従事者にやつあたりすることも、わがままをいうこともOKと保証した関りがしたいと思いました。
ご夫婦も奥さん旦那さん、きょうだいさん一人一人に向き合う環境をつくりたいと思いました。
今日は貴重な機会をありがとうございました。
◆ 本日は大変あたたかい時間をありがとうございました。
二人の当事者のお話、そして、お兄ちゃんの「自分の役割は『生き抜くこと』だと思っている。」言葉がとても心に響きました。
そして私たち、当事者にできることは、子どもの命に懸命に向き合ってくださっている医療従事者の方、グリーフケアを大切に想ってくださっている方々に今後に活かしていただくために、その時感じたことを共有していくことが大事なことでもあると、改めて感じました。
子ともを亡くし、それでも一生懸命生きている方に優しい社会になってくれますように。
◆ 余谷先生の講演と体験発表を聞かせていただき、看護師として患者さんやご家族との関り方を考え直す機会になりました。関わる機会がある時には、ご家族が後悔されることが少しでも減るように寄り添いたいです。
◆20周年おめでとうございます。
・余谷先生のお話では、小児緩和ケアのコアな部分をお話いただき、先生が医者としての客観的視点と同じくらい子と家族の目線に立って考えている姿にあたたかさを感じました。Drは「思いこまず、家族観のもと“話し合う”“説明する”ことが必要」という言葉が残りました。
・りんちゃんのケースで感じたこと
難しい選択をせまられた時、夫婦の想い違い、一度決定しても揺れる想い、その中で判断しなければならないながれを思うと、胸がつまる感じになった。また、両親とも一人の父・母である前に、一人の「人」としての、そして子の「尊厳」を守っていくことは「ひとつの道」だけじゃないのだろうな・・・と感じた。
・お兄ちゃん
しぶたねさんと出会い、お兄ちゃんの人生を広げていってほしいと思いました。
・だいちゃんのケース
とても深く重みのある静かな時間を過ごすことができて本当によかったです。
・会員みんなの「小さなおもい」が集まってる会で、ずっと続けていってほしいと思いました。
本の紹介をする役の方のお声からも一人一人の会員が大切にしておられると感じました。
・「言葉」の裏にある『気持ち』に思いを馳せて、私も今している仕事で出会う人達と接していこうと思いました。
◆ それぞれの辛かった体験を大変分かりやすくお話しいただきありがとうございます。
◆余谷先生
たくさんの貴重な事例と根拠、研究結果をふまえたお話は、とても多くのことを考えさせられました。最期の希望は本当にその方によって違いますが、「話し合う」ことの大切さを実感しました。私は臨床現場にいるとき、十分向き合ってこられませんでしたが、先生のお話から「向き合おう」と思えた方はたくさんいると思います。
ありがとうございました。(カレーの例え、わかりやすかったです)
◆ 兄弟の声をきかせてもらえたことに感謝します。
でも、この語りが彼の辛さになりませんように。彼の「自分の役目は生き抜くこと」だとのことばの重さを感じています。
13トリソミーへの関りの経験はありませんが、18トリソミーのご家族との出会いは二家族あります。そのことを思い出しながら、お母さんの思いをうかがわせてい頂きました。ご紹介いただいた詩は、お一人のお母さんにとっても心の支えになっていました。
余谷さんは、本当にご家族と本人と寄り添おうと努力されているということがよく伝わりました。一方で子供の権利により軸足をおく医療もあっていいのかなという(親の願いに折り合うのではないという意味で)未来に向けての流れを感じました。
◆ 本当に私には何も言えないような思いをされたと想像します。
ただ坂下さんがおっしゃった「夜中に待ってくださった」等、少しでも前向きになれることができるよう誠実に仕事をしていきたいと思います。
◆ 坂下さんの遺族会からの連絡を待つ6か月間を思い、苦しくなりましたが、それに至る声をかけてくださった方の善意のお手紙のことを知り、人は信じておくものだと改めて思えました。性善説ですよね!
◆ ご家族自身、辛い思い出があるはずの過去の話をしていただき、本当にありがとうございました。
医療従事者として参加させていただき、過去を振り返り、自分自身患者さんやご家族に対して十分に相手の立場になってお話ができていたのか、とても不安になりました。いくら反省しても過ぎたことはどうすることもできず、これからは、患者さんやご家族の立場を思い、今日のこの会をこれからの医療に必ず活かしていきたいと思います。
◆ この会の立ち上げに至るまでから現在まで、会員の皆さんやご家族が温かくそして大切に大切に育ててこられたことが伝わる心温まる会でした。一度発表していただいたお母さんやお兄ちゃんが2回発表する事の苦労や心の負担を感じ、感謝しながらも医療者としてどうあるべきか考えていかなければならないと改めて気の引き締まる思いです。
医療者の想いと家族の想いを一緒に話し合えるその機会を作るのは、やはり看護師の力が大きいのではないかと感じます。誰がその橋渡しをしてもよいと思いますが、その橋渡しをした後もその橋が崩れないようにサポートすることも大事なのだなと思いました。
家族のことを思ってるつもりケアではなく、本気で家族・患者と関わる事のできる看護師でありたいと思うのと同時に、看護管理者としてやるべきことに向き合うことにも挑んでいきたいです。
今後もこの会の皆さまの活躍により、多くの医療者が多くの学びを得ることができるようよろしくおねがいいたします。
◆ 貴重なご講演ありがとうございました。
この会をご紹介してくださったのは、余谷先生でした。毎回毎回胸があつくなる想いで聞かせて頂きました。
今回も学びが多く、自身の日々の看護の姿勢を振り返るよい機会を与えられ感謝です。
大ちゃんのお兄ちゃん…本当に話をするのはつらかっただろうに、彼の一言一言がとても重みがあり、医療者皆の胸に響きました。今後も参加させていただきたいです。
◆ 3人の発表者の方に大切なお話をしていただいて本当にありがとうござました。だいちゃんのお兄ちゃんが「生きることです。」とお話しされたのが心に残りました。
余谷先生のお話を聞いて、「家に帰りたい。」って家族の方が話す本当の真意はどこなのか。話し合いを重ねることが大事なんだと学びました。お兄ちゃん、家で練習してお話してくださって、本当にありがとうございました。
◆ 小さないのちの体験発表を聞かせて頂くのは、本日で3回目でありました。普段は在宅にて主に成人の緩和ケアに携わっています。
発表と日常の診療を通じて感じることは、患者さん本人に意志の表明ができない際の意思決定では多くの場合、その意思決定に強く関わった人の中にその決断が正しかったのかという永遠の問いが生まれるということです。
それを辛さと考える家族も多く、その辛さを少しでも軽減できるためにも最近は家族などによる意思決定支援が学会等で多く取り上げられるようになっています。
しかし発表を聞くに限り、問いの答えを見つけ出すのは難しいのであろうと感じました。それでも答えを見つけようとする思いは辛い道のりながらもグリーフからの回復の唯一の道なのかなとも感じました。
◆ “小さないのち”発足20周年を迎えられたことに先ずは敬意を表したいと思います。長きにわたりご活躍お疲れ様です。
今改めて当事者の立場として、亡くした子供からの道標を感じ、今後の生き方、使命を考えています。人と人の温かな出会いと“心”を感じ、自身でできることを少しずつ取り組み行動したいと思います。どうもありがとうございました。
◆ 素晴らしいご講演そして坂下さんと発表者の皆さまのお話にこころから感謝します。ありがとうございました。
医療者として多くの気づきを頂きました。特に最初の方、お話(告知)の時に誰かがそばに居てくれたら、一緒に聞いてくれていたら、というお話はその通りだと思いました。孤独を感じられたことに、申し訳ない思いを持ちました。
Q&Aからも、余谷先生から大切なことを教えて頂きました。
「正確はない」中で大切なヒントをありがとうございました。
◆ 緩和ケアのあり方を改めて考えることができる貴重な時間でした。
言葉で表現できない子供たちの客観的評価は本当に難しい事ではあるけど、とても大切なことだとおもいました。そこに気付きたい、見つけてあげたいと心から思いました。
言葉で表現が上手くできない人は子だけではないので、大人と関わる際にも気を付けたいと思いました。
医療者が医療者目線での治療の押し付けは絶対にならないようにしたいと思いました。理想では、こうしたほうがいいのではと医療者目線で伝えることですら家族にはそのこと自体があとの後悔につなげてしまう(家族にとって)ことにもなる可能性があることも考えさせられました。
体験発表では、皆さま思い出されて辛い思いもされたと思いますが、本当に話していただいてありがとうございました。
NICUで働くうえで参考にさせていただこうと思うことがたくさんありました。普段からの患児さん・家族との信頼してもらう関わり方というのは、正解もないし。人によっても全然違うので、本当に難しい事だと思うのですが、その子のために(その家族のために)何ができるか、何という言葉がけがいるのか、など看護という流れ作業とならないように、しっかりと個々と向き合えるようにしていたいと本当に思いました。
病院(NICU)で働いていると、なかなか兄弟(患児の)と関わる事が無いのですが、今回話を聞いて、患児の兄弟は大好きな両親の笑顔が見たいからこれ以上ワガママを言ってこまらせたくない、離れてほしくないという色々な思いから自分の思い考えを制御してしまうものなのだと改めて思いました。患児の両親だけでなく、ファミリーケアも含めてできるように私自身も頑張っていきたいと思いました。私たちもみてきた赤ちゃんが亡くなると本当に涙が止まらなくなり何かをしていてもフッと笑顔が(亡くなった子の)浮かび上がってくることがあって活力をなくしたり、自分はこの仕事があっていないのかと不安に思うこともあるのですが、今日のお話の中の、「子どもがたくしてくれた宿題」というものも、私自身考えていきたいと思いました。
本日は本当に貴重なお話をありがとうございました。感想ばかりですみません。
◆ 私はまだ子供はいないのですが、家族の看取りの時、ホスピス病棟に1か月弱ほど過ごすことがあり、自分自身が看護師であるけれど家族側の気持ち、医療者側の立場で色々悩むこともありました。
一人一人に違った思いや感じ方があると思うので少しでもその想いを知れるように看護師と患者と言う関係ではなく一対一の人間関係を築いていけるよう心掛けていきたいと思います。大切な思い出、話すことが辛い内容も多くあったと思いますが、お話を聞けて本当によかったと思います。本当にありがとうございました。
◆ NICUで看護師をしている者です。今日は、余谷先生はじめ、つらい経験をされた3名の方の貴重なお話を聞かせて頂きありがとうございました。特に、中学生でこのような大勢の前で勇気を出して発表された大ちゃんのお兄ちゃんには心から拍手をさせていただきたいです。医療者のために話して下さりありがとうございました。
◆ 辛い気持ちを押さえ、お話しいただきありがとうございます。
お兄ちゃんの、僕の役目は生き抜くことですという言葉がとても印象的でした。中学生でそんな風に思えている事はすごい事だと思います。
◆ 本日は貴重なお話をありがとうございました。
お兄ちゃんのお話をうかがいたくて東京から来ました。子どもとしての気持ちをとても分かりやすくお話してくださり、大変勉強になりました。私は医療者であり、また大学で小児看護を学ぶ学生に、お兄ちゃんの体験を話しこれからのケアを考えていきたいと思います。お兄ちゃんもご自分を大切に、成長なさってください。ありがとうございました。
◆同じ疾患で入院されている児に対して、看護師としてどのように家族・児と関わればよいのか、改めて考えることができました。
家族の体験について、入院時の関りのみとなる医療者として、どのように関わっていくべきか改めて考えていきます。本当にありがとうございました。
◆ 基調講演、体験発表を聞かせて頂きありがとうございました。
中でもきょうだいの気持ちでは、いろいろ考えさせられるものがありました。子どもだからと言って、説明することをおこたらず、きちんと説明してあげないといけないこと、寂しい思い、退屈な思いをさせないことが必要なんだなと思いました。
弟が心配するから、母親が心配するから家では泣かないようにしたと聞き、本当に辛かっただろうなと思います。たった1回だけしかわがままを言わなかったお兄ちゃん、すごいなと思います。
あまり話したくなかった大ちゃんのお話をしていただき、ありがとうございます。
NICU病棟の看護師として働く中で、今まで何度か看取りの場面に立ち会う機会がありました。そのすべてのご家族のこと今はどうされているのかな、最期の日から今日までどのような気持ちですごされているのかなと気にしています。でも、自分からは何もすることができず、無力感でいっぱいです。私がNICU病棟で働き続けたいと思う理由の中に、あかちゃんが好きだというのはもちろんのこと、一人でもあかちゃんのことを知っている、あかちゃんのケアに携わったことのある人間がいた方が、いいのかなと思うからです。
病院は嫌な体験をした場所かもしれないけれど、いつでも思い出話ができる場所であることを発信していけたらなと思います。
◆ とても貴重なお話を聞かせてもらいました。
医療者の立場でターミナル期にあるお子様のご家族への対応はいつも悩んでおり、自分の取った言動が正しかったのかやどうしたら良かったのか等自問自答しています。
こういうのが正解という答えはないと思いますが、ご家族の方に寄り添い何かをする事だけがケアではなく“寄り添う”“ただそばに居るだけでも大きなケアになる”ということを以前グリーフケアの勉強会で教えて頂きました。日々実践できるようにやっていきたいと思います。ありがとうございました。
◆貴重な体験発表を聞かせて頂きありがとうございました。
私自身も流産を経験しておりますが、私には子どもと過ごした日々というものが存在しませんので、子どもが存在したことすら周囲の人たちからすっかり忘れ去られてしまっていて寂しい思いしか残っていません。
体験発表されたお母さん方には思い出もある分、とてもつらい経験をされたことが痛いほどに伝わってきて、ずっと涙が溢れていました。本当に、貴重なお話をしてくださりありがとうございました。
◆ 参加できて、本当によかったと思っています。ありがとうございました。
【会員さんの感想】
◆いろんなお気持ちと向き合い、たくさん涙も流されたのではないかと思います。
大切なお話を聞かせて頂き、ありがとうございました。お兄ちゃんの言葉一つ一つが、長男もそう思っていることもあるのではないかととても心に残りました。
◆余谷先生、3名の発表の方、お話をありがとうございました。
自分の過ごした時間を思い出し、涙があふれてしまいました。娘のうまれた意味、亡くなった意味、毎日問い、答えが出ない時間、その中で過ごしてます。
きっと答えは出ないでしょう。ずっと問い続けることそれが私のグリーフなのかな?それでも、娘がうまれてきてくれたそのことは、本当に感謝しています。
いつかまた、娘をこのむねに抱きしめる日を楽しみに過ごしていきます。
◆いつもご尽力いただいている皆様には本当に感謝申し上げます。
久々に参加させていただきましたが、やはり“ママ”としていられる貴重な場所であることを再確認させていただきました。
気づけば私も20年近くこの会に在籍させていただいている訳ですが、有難い事だと思っています。
今日も様々なお話を聞くことができて、良かったです。我が家も〇〇の兄として色々な思いを抱えながら大人になった息子がいます。
本人に弟の話を聞いたこともないですし、今さら聞けないところもありますが、参考になるお話でした。ありがとうございました。
これからもこの会は、私の中の大きな柱の一つです。(^^)
◆先生の緩和ケアのお話はとても為になると思いますが、遺族にとっては「今それを聞いても…。」という思いもありました。
それでも、今後色々な厳しい状況の子供や家族にとってとても大切な仕事だと思うので、今後の活躍に期待しています。命を繋ぐ治療だけでなく「命の閉じ方を選択する医療」というのは、その後残された者の生き方を左右すると思うので。
また、体験発表は自身の経験や当時の想いと重なり、何度も涙しました。
やはり想いを共有するということが自身のグリーフケアになる様に思いました。
又、兄弟姉妹の想いを聞く機会もとても貴重だと感じました。幼いと思っていた子供も、色々な事を覚えているし、色々なことを感じているのだと改めて感じました。
◆ 発表者の皆さま、余谷先生、本日はありがとうございました。1年4か月前に姪を亡くし、姉が小さないのちの会でお世話になっております。
坂下さん、サポートスタッフの皆さま、いつも本当にありがとうございます。まだまだ前を向いて人生を歩むには時間がかかりますが、いのちの会の皆さまとご縁を頂いたことに感謝申し上げます。発表者の皆さまが過去現在としっかり向き合って発表されていることがとても印象的でした。
いつか姉も前で発表できる日が来ればいいと思いました。本日はありがとうございました。