第5回交流講座 発表者からの回答など

2017/06/19

●感 想

 

交流講座では、お忙しい中、長男のお話を聞きに来て下さり、本当にありがとうございました。

原稿を読むのが精一杯で、皆さんの表情を見る事が出来なかったのですが、終わった後、泣いてくださっている方もいて、胸が熱くなりました。

同職である看護師さんや医師についての不満も色々話した事で、嫌な想いをなさった方もいらっしゃるのでは…と心配でしたが、

コメントで「医療者として申し訳ない気持ちになりました」や「ご自身を責められることが私達医療側の大きな責任と感じられ申し訳ないです。」と言って頂いた事や、

更に「今後に役立てていきたい」という事もたくさん書かれており、皆さんから頂いたコメントが温かく、来て頂いた方の寛大さを感じました。とても嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。

それに「こうた君」と名前を書いてくださった方もいらして、涙が出ました。息子も喜んでいると思います。

それに、私自身、気付きもありました。コメントで「医者もすごく悪気があったのではなく…」という一文を読み、考えさせられました。

長男が亡くなった後、外科の主治医に会いに行き、私は治療の疑問ばかりを訴え、先生が行ってくれた様々な治療についてのお礼を一切言わなかったという事です。

まず、感謝している所は伝え、その後に疑問点を聞くと、何か少しでも返答や態度が変わったのかな…とか。
でも、当時は冷静でない為、そう思えたかな…とか。
医療者側にしてみると、助けられなかった命について責められるのは、どんな気持ちだったのか…とか。

そんな事を考えた事もなかったのですが、医療者の皆さんの温かい言葉を聞いて、初めて考える事ができました。本当にありがとうございました。

医師・看護師さんは、何人もの患者を抱え、仕事をこなし、更に患者の家族の対応にも気を配る事は、かなり大変な事だと思います。

一方、患者の家族は、大切な命を守るのに我を忘れてしまうぐらい必死です。

双方が上手くコミュニケーションがとれる様、こういった交流の機会を増やし、広げていく事の大切さを改めて感じました。

 

また、ご質問を頂きありがとうございます。頂いたご質問に対して、私の意見ですが回答したいと思います。

 

①医療者・看護師に対しどのような関わりをしてもらいたいと願うか、思うかを教えて頂けるとありがたいです。よろしくお願いします。

 

医療について、質問しやすい雰囲気がある事に越したことはないですが、やはり、患者をよく診てくれている安心感がある事が大切だと思いました。

現在の容態・薬の作用・今後の治療内容など、時間の許す範囲でいいので説明頂けると安心できたと思います。できるだ分かりやすく伝えようとする姿勢や気持ちは、相手に伝わると思います。

そして謝る姿勢も大切だと思いました。人間だから間違いもあります。そうして信頼関係を持てるようになれれば理想的だと思いました。

後は、保護者が病気の知識を広げる為、同じ病気を持つお母さん・看護師さん・保健師さん(私は子供が小さかったので)などと話す機会があれば良かったです。

 

②お子様が亡くなられた後、もう一度病状の説明をする際には、ご家族に病院に来ていただく、あるいは医療者がご自宅に伺うどちらの方がよろしいでしょうか?

 

人によっては、子どもとの思い出のある病院に行きたいと思う方もいらっしゃると思うのですが、私の場合は、あまりいい思い出がなかったもので、自宅に来ていただけるとありがたかったです。

お忙しい、医療者が自宅に来ていただけるだけで、その方の気持ちが、こちらに伝わってきたと思います。

 

③こうた君は、2歳のお姉ちゃんがいると言ってましたが、お姉ちゃんへのサポートはどうされていましたか?医療者からしてほしかったサポートはありますか?

 

2歳の娘は、ずっと実家に預けていました。ですので、母から何度も電話があり、こうたを病院に預けて帰ってくるように言われましたが、帰らなかった為、電話で何度も喧嘩になりました。

娘も一緒に病院に泊まれたらいいですが、それは無理ですし…。外を出入りする娘の感染症も心配ですし。本当に娘はよく我慢してくれたと思っています。

毎日でなくても、1週間に1度は娘に会いたかったです。やはり、一番は、子供を預けて、安心して家に帰れる環境が病院にある…という事でしょうか。

でも、思えば、無理にでも帰らなかった事で、こうたとそれだけ長い時間を共にできました。

娘の心配までして頂き、本当にありがとうございます。