亡くなったと言ったら謝られる背景

2021/09/01

朝、ドラマ見ながら、また一人迷走した。

主人公は、東日本大震災の経験を経て、気象予報士になった。

もう一人の女性も、阪神淡路大震災を経てなったと言う。

それを聞いた、別の気象予報士が

「ごめんなさい」と言う。

 

次は「つらいことを思い出させてしまい」がくるな、と

私は勝手に想像した。お決まりの台詞だから。

でも、ちがった。

 

「つらい経験を何もしていない私がなっていいのかな?」だった。

あ、コレがきたか。

 

私たち、子どもを亡くした親が

「亡くなったんです」と打ち明けたとき

「ごめんなさい」と言われることがよくあるが

先ほどの「後者」の場合もある。

 

つまり

そのようなつらい経験をしていない私が聴いていいのか?

という戸惑い。

 

私は、しっかりと聴いてください、と思っているが

先日教えてもらった話は、こうだった。

亡くなった子の話は、まるで聴かなかったかのように

きょうだいの話題に切り替わった、と。

生きている子の話が、しやすいからだろう。

 

「いる」ことを知っていたら、すぐ切り替わるが

知らない場合は、「ほかにお子さんは?」だ。

もし「子どもは一人でした」と知らせたら

こういう人は、さあ、どうするのか・・・

もう行き場はありませんよ。

だから、ご本人が、亡くなったお子さんのことを話題にしたなら

つらい経験も、子どもを亡くした経験も、なくても

そのまま丁寧に聴いてくれるのがいいと思う。

触れられたくない人なら、言わないはずだから。

 

聴くのしんどい

が理由だったら

話はまったく別だけど。