-
2014/04/28
しあわせをポケットに詰めこんで
朝の8時半に病室に行くと 父はもう手術室に移動する準備が整っていた。 終わったのは19時。 先生はほんとうに大変だったろうと思う。 待っているだけでも、疲れてしまったが 家に帰ってから、また少し母の部屋を片付けた。 毎日少しずつ、母の遺品を整理しながら たまらなく淋しくなったり…
-
2014/04/16
命にじかに触れたようなもの
「おかあさんの呼吸がおかしい」 とダンナから携帯に電話があったとき 私はまだ父の病院を離れられず、 そのとき直感した。今晩が危ない、と。 直感というのは、いかにも、テレパシーかのように感じるが まったくそんなものではなく そのすぐ後、息を引き取ったという連絡があった。 タクシー…
-
2014/04/16
父の知らない母の死
母は、最期まで家で過ごすことを希望していた。 父と私は、その希望をかなえるべく とりわけ父は、それはもう、全身全霊で 母の介護にあたってきた。 なのに、これは一体、どういうことだろう。 私は、いつもなら、ちょっと出かけるくらいのことは 黙ってさっと出かけるのに、なぜかあの日は、…