看護師さんや助産師さんが死別すること

2022/06/09

先日、重病の子どもの訪問看護をしている看護師さんから

担当のお子さんが亡くなったあと、とてもつらく

医療スタッフのグリーフケアも必要ではないか?

というご意見があった。

 

すぐそのあと

お産の現場で働く助産師さんから

取り上げる赤ちゃんが死産になったあと、とてもつらく

医療スタッフのグリーフケアも必要ではないか?

というご意見があった。

 

それで、それぞれにお返事を書くとき

スタッフのグリーフケアも必要だろう、と書いて

はた、と気づいた。

 

先の看護師さんには

お子さんとのお別れを、改めて十分にしてほしい

と書いた。

つまり、看取り・通夜・告別式、といった一連の

行事のようなお別れだけでなく

その子と、改めて向き合うこと。

 

まず、そのお子さんに何ができたか。

自分で思い起こして、そこは自分でしっかり認めてほしい。

そして、心のなかの、置き所のいいところに

置いてくれたら、その子は、これから知恵を貸してくれたり

励ましてくれたり、きっと、亡くなってもなお

いい付き合い方ができると思う。

といったお返事をした。

 

じゃあ、死産に直面した助産師さんが

同じことをできるだろうか。

 

その子のために、何ができたか?

ということは、「ある」と思う。

でも、どんな子で、どんな関わり、どんな思い出があって

と、振り返ったり、向き合えるものは、ないわけで

関係性が希薄な状況において

亡くなったことが、つらい、という感情は

もって行き場が、ちょっと難しいなあ、と思った。

 

そんなこと考えているところで

産婦人科の先生から、用があって電話がかかった。

(つづく)