お地蔵さんが誰だかわからぬまま考えた

2022/11/16

昨日、他県と書いたのは滋賀県。

時間は限られるが、せっかくなので

湖東三山のどこかへ立ち寄りたいと思った。

 

湖東三山、かつて私は、

琵琶湖の東側にある3つの山だと思ってた!

山ではなく3つのお寺で、

西明寺、金剛輪寺、百済寺。

今回は金剛輪寺だけ訪ねた。

 

本殿に参ったあと、かわいいお地蔵さんが目に入った。

そちらのほうへ進むと、

最初、小さくて可愛いと思ったが、

その数の多さ、とにかく圧巻。

 

さらに先には目がくらむほどの石段があり、

両脇に、ずーっとお地蔵さんが並ぶ。

石段は、曲がった先も延々と続く。

 

途中の広場には

何列も整列しているお地蔵さんの一群があり

お地蔵さんには可愛いよだれかけが掛けられ、

同じ大きさの、さまざまな絵柄のもの。

いったい誰が縫っているのだろう。

 

すべてのお地蔵さんの前に、

同じかざぐるまが添えられている。

風が吹くと一斉に回るのだろうか・・・

 

千体地蔵といわれているが

実際は二千を超えているらしい。

 

ところで

お地蔵さんて、誰なんだろう?

 

うちの近所にも、お地蔵さんはあって、

地蔵盆という祭りもあった。

子どもの成長を見守ってくれている神様?

かなにか、と思いこんでいたが、

小さい子を亡くした家が、お地蔵さんを祀る

ということも聞くようになり

じゃあ、このお寺のお地蔵さんは

水子や、赤ちゃんや、小さい子を亡くした家が

所有するものなのだろうか?

 

そうだとしたら、

ものすごい数の家が、すごい年月を経て

これだけのお地蔵さんを建てたのか

と思ったり、

これだけ集まっていたら淋しくはないよね

と思ったり、

年取ってお参りに来るには、きついかも

と思ったり、

でも、有名なお寺に建てて貰えて良かったね

と思ったり、

まだ空きはあるのかな?あるなら

今からでも建ててあげるの、どうだろう?

 

頂上で鐘をついたあとは、

そんなことを考えながら下ってきたが、

あゆみにも建ててあげるなら、

それは小さいうちのほうが良かったよね

と思って、はっと気づいた。

 

あゆみは、大きくなっていっているんだわ。

お地蔵さんが何たるかも分からないまま、

紅葉目当てにやって来たお寺で、

お地蔵さんをめぐり、いろんなことを考えた。