命がけで救助をする人の傍に座っただけで

2023/01/20

北海道の手稲山での捜索は

その後どうなったのか、

気になって検索したら、

4日間続けられた後、終えられて、

ご家族が「ありがとうございました」と

お礼を言われている。

 

発見はできなかったけれど

よくしてもらったと感謝されていて、

知らない人のことでも、つらいなあ。

 

冬山の捜索は、大変で、命がけだろう。

私がいたゲレンデからは、その模様は見えなかったが、

ちょうど近くに、訓練中の人たちがいた。

足が雪に埋もれてしまうようなところを

大きな荷物を背負って通って行った。

 

ゴンドラでは、自衛隊の人と一緒になった。

この人たちも、雪山での救助のために

スキーの訓練中。

 

自衛隊のスキーの板、初めて見たけれど、

ぜんぜん違う。

私たちが乗る板は、太めで、カーブしていて、

カシャンとブーツを固定する、大きな金具がついている。

そして、色が派手。

 

自衛隊のスキーは、真っ白で、

細くて、長くて、真っすぐ。

昔のスキー板のよう。

きっと慣れるまでは、こけやすいと思う。

大きな留め金(ビンディング)もなく、

ベルトで留めるだけのようで、異質だけれど

機能は優れているのだろな。

 

スキー好きじゃなきゃ、こんな寒いところで

つらいよね、と思って一緒に座っていたが、

けっこう普通の会話をしていて、

休日はスキースクールで子どもを教えている、とか

ブーツ反対に履いてくる子もいる、とか

聞いているだけで、笑えてきて、

不思議な感じがした。

 

休日には同じ日常にいる人が

ひとたび災害や遭難が起きると

命がけで出動していくって、

有難いのと、怖いのと、それだけでなく、

わずかに隣り合わせただけなのに

怖いことを考えると、急に、

たまらない気持ちになるのを知った。

 

平和であってほしい

とも思った。