避けようがなくても我が子との別れは

2022/06/10

電話をくれた産科の先生に尋ねてみた。

担当患者さんの赤ちゃんが亡くなると

先生もつらいですよね。

→「もちろん」

どうやって気持ち立て直してるんですか?

→「だから死なせないためにできる限りのことをする。

あとは、、、、

突然起きるアクシデントは

必ず一定数は起きることだから」

 

なるほど、と聞いていると、さらに続いた。

→「一定数起きると言っても、

起きたご家族の気持ちは考えるよ。

何回でも説明する。

何回聞かれても、また?と思わないし

言ってくれたほうがいい」

 

あー冷めてるんじゃないんですよね。

→「冷めてないし、逃げもしないし」

 

そういうことも、若い助産師さんたちに

話してくれたほうがいいかも。

助けるためにできる限りのことをしていても

アクシデントは避けようもなく起こること

として。

 

→「そう。卒後何年目かで、できることは

同じではないとしても

あなたのせい、ということはないし

あなたができなくても、先輩がしているし

もちろん医者もしているし」

 

そうだよね、

私がもっと早く気づいていれば

ということ、親はよく言うけど

医療の手に渡ってからの、受け皿のちがい

みたいなものを感じていると、

壮大な言葉が続いた。

 

→「人が亡くなるときは、相当のことが起きてるねん。

ちょっとのことでは、人は死なない」

 

あー、あゆみは胎児ではない赤ちゃんだけど

亡くなったあと、ダンナが子どものときから

かかりつけにしていた先生に

カルテを見せて意見をもらったとき

同じことを言われた。

 

「大変なことになってるね。

こんなに急に、こんなことに?

でなければ、この時期の子どもは死なない」

 

そうなんだよね、でも

避けようのなかった死だとしても

どうしたって

仕方ないと思えないのが、親。