心の傷と人命は結びつけないほうがいい

2024/12/21

中学生殺傷事件の、報道のつづき。

別の番組でも「解説」に引っかかった。

解説していたのは、犯罪心理学者。

 

この事件は、多くの子どもを恐怖に陥れた

というのは、私も同感。

子どもではなく、遠方に住む私だって

こんな襲われかたが、あるのか!

ファストフード店にいただけで?!と。

 

近くに住む子どもたちなら

「外に出るのは怖い。学校に行きたくない」

と感じ、欠席してもおかしくないと思う。

 

でも、犯人は捕まったから、

心も日常に戻るよう、心がけてはどうだろう。

 

ところが犯罪心理学者は

そんな簡単なことじゃない、

子ども達は心に傷を抱えていく、

と明言する。

 

本当にそこまで考える必要があるのだろうか・・

生きていると、

思いがけないことは起きる。

怖いことも起きる。

そういう世の中に身を置いていることに気づく

ということではないだろうか。

そんな世の中にでも、生きていられることが

幸福と思えばいいのではないだろうか。

 

一緒にいた男子生徒は、大変・・・

体の傷が治っても、心の傷は続くだろう。

でも、「多くの子ども」とくくるなら

現場に居合わせて目撃したわけでなく、

被害に遭った子と、直接のかかわりもなく

それでも心に傷を持ち続けるだろうか・・?

 

「心の傷」については

軽く考えてはいけないと思う。

でも、いくらでも大ごとにもできるのが

目には見えない、心の傷というものだ。

 

実は、この学者の解説に

引っかかってしまう理由は、別のところにある。

「こういう事件は、亡くなった人の数ではない」

という言葉、捉え方。

 

亡くなったのは、ただ1人。

1人だけだった。

 

この女の子が亡くなることが

どれだけ辛く、苦しく、

親や家族の人生をひっくり返してしまうようなことか、

その事の大きさを、

薄めながら範囲を広げることを重視

そんな感じがし、

なんだ?その表現、と思ってしまった。