家族と一緒に泣くといい

2020/02/20

高齢者施設の職員が、入所者の臨終の際

涙を抑えることができず、泣き出してしまうことで

家族が傷つくか、どうか、の続き。

 

家族自身の、臨終に至るまでの行動によっては。

傷つくかもしれない。

 

こんなにも悲しんでくれる人は、

きょうまで家族に替わって尽くしてくれていたに違いない。

自分の知らない、関係性も築いてくれていたのだろう。

それに引き換え、私ったら、実の子でありながら、、、

と思い知るわけだが、

私が、思い知るのもいいと思う、と考えた理由は、

2つある。

 

質問してくださった介護職の方が、

だから、家族の前で泣かないようにしている。

若い職員にも、そう指導している

と教えてくれたからだ。

 

隠すことだろうか?隠れる立場だろうか?

その人達は、十分過ぎるくらいの関わりをして、

最後に隠れなければならない、というのは

おかしいように思う。

 

どんな人が、どんな思いをもって最期まで関わってくれたか

を知ることは

もし、一瞬傷ついたとしても、その傷を、

後から後から癒してくれるだろう。

「ここでよかった」「あの人たちがいてくれてよかった」と。

 

そして、もう一つの理由として、

看取りの現場で働く人は、

自分の気持ちをないがしろにしては、いけないと思う。

見送るつらさに対するねぎらいも不十分なまま

仕事だから、ご家族のほうが優位だから、

と強いてしまうと

知らず知らず、気持ちは萎えていくと思う。

その職を選んだ尊いこころざしが、

削がれていっては、本当に惜しい。