少しおかしなことを言ってるとき理由がある

2022/10/02

前に一緒に仕事をしていた人と

ときどき落語の寄席に行く。

ずっと以前だと考えられなかったことだが

これが、今では、かなりリフレッシュさせてくれる。

 

落語は、本題に入る前に、前置きのおしゃべりがあり

これも面白い。

落語家さんが、高齢者施設で落語をした時のこと。

こういうところですると、難しいらしい。

さっぱり笑いが起きなかったり。

 

そこで、落語以外にクイズをやった。

お年寄りが「答え」を見て、「ヒント」を出し

職員が回答するスタイル。

答えは「うどん」。これを当てる。

 

落語家さんが、パン、パン、と手を叩くと

1人目のお年寄りが、「白い」と言った。

 

また落語家さんが、パン、パン、手を叩き

2人目のお年寄りは、「黒い」と言った。

 

また、パン、パン、手を叩くと

3人目のお年寄りは「動物」と言った。

 

私は、ここまでで思考が停止した。

何で「黒い」と「動物」?

気になって、ほかのヒントが入ってこない。

 

結果、回答は「うどん」にならず、ハズレた。

そりゃそうだろう。

それにしても、なんで「黒い」と「動物」なん?

 

理由を聞いて、なるほどーと納得した。

高齢者を、はなから馬鹿にしてはいけません。

少々おかしなことを言ってても

それにはちゃんと理由があるんです。

 

「黒い」は、黒いつゆをかける伊勢うどんらしい。

では、「動物」は?

きつねうどんのことらしい。

 

母が認知症になって

家族は悲しくなってしまったが

亡くなる少し前に、

同窓会のような、元の同僚が集まる会に行って

「あなた、いくつになった?」と聞かれ

実際は84才だったが、「えっと、、、32?」

と答えたらしい。

 

ウケ狙いと思われて、大爆笑になったらしいが

この話を人から聞いて

なぜ32と言ったか、私にはわかった。

母が32才のときに、私は生まれた。