なんで今何も苦しくない人のこと考えるか

2023/10/26

昨日書いたご遺族の言葉で

気になったこと、というのは

「ながら運転」の事故防止活動を

「これ以上事故で苦しむ人がいなくなるように」

していると話されていたこと。

 

日記にも書いたことがあるが

子どもの命を奪われ、つらい思いをしている遺族が

そのつらさを強調するよりも

ほかの人が同じ思いをしないように、

と言うのには

本音を出せない何かが、社会にはあるからか?

と感じていた。

 

他人のためより自分の子のため

でいいんじゃないか?と。

亡くなっても、親にとって終わりはないので。

 

このことを、先日、

あゆみと同じ病気で同時期に亡くした人と

久しぶりに会ったとき、尋ねた。

彼女は、当初から

「同じ思いをする人がなくなるよう

この病気のことを知らせたい」と行動してきた。

私も同じ行動を一緒にしながら

考えていることは、ちょっと違って

もし、あゆみが言いたいことがあれば、

替わって伝えたい思いや

同じように亡くされて、つらい思いをしている人の

何か助けになれたら、という思いばかりだった。

 

彼女は、それも理解できる、としたうえで、

でも、やはり第一には、

同じ思いをする人をなくすことだった

と言っている。

 

えーーー、やっぱり、そうなん?!?

なんで苦しい立場で、今何も苦しくない人のこと

先回りして救おうとするの?

本気でそう考えていたわけ??

 

答えは「そう」だった。

驚くとともに、

私は心に刻んだ。

同じ目にあって、同じ立場に置かれても

考えることは、さまざまであることを

知っておかなければ。

狭い視野で考えていては、

決めつけてしまう。

 

彼女が言うには、

その考えの根底にあるのは

自責感なのだそう。

 

わが子を守れなかった自分を責めることが

反動のように予防活動に向かわせ

罪滅ぼしのように

「同じ思いをする人がないように」

と願う行動に繋がるのだと。

 

わからないことを

順序だてて、詳しく教えてもらえるように

これからもお願いしていかないといけないし

素直な気持ちで聞かないといけない。