私の子は「ここ」に戻ってこなかった

2024/10/08

子どもを亡くした人から、よく聞く言葉に

「同じ体験者にしかわからない」と、

「同じ体験者の言葉だから素直になれる」

がある。

 

私が日の浅かった頃、

誰の言葉でもじっと聞いて

昨日も書いたように、非体験者の言葉に

しんどくなることがあった。

 

「亡くなった人は、残された人が

執着しないで送り出してくれることが

一番安心することなんだよ」

なんていうのは、特に。

 

でも、当事者の言葉で、

未だにワカラナイままのものがある。

 

あゆみが亡くなったころ、

友人のお母さんが、親身になり言ってくれた。

「私も同じこと経験しているから、わかるよ。

ものすごく辛かったもの。

でも大丈夫。わかったの。

ここ(自分の体)に戻ってくるから。

私が保証する」

 

わーーーと思った。

一体になれるんや!

その日まで耐えようと思った。

 

でも、一向に、その日は来ない。

私、思うようになった。

あの言い切り、太鼓判は、なんだった?

保証は、どうなった??

 

体験者は、こわい、とも思う。

目に見えないことは

体験者同士でも個人差は大きく

断言などできないはずだ。

 

のちに私が不満に思うようになったのは、

あゆみが「ここ」に戻って来なかったから

ではないと思う。

 

もっとも悲しみが深く

とりわけ体験者に向かって泣きたかった頃に

(泣かなくても)大丈夫だから!と

感情を遮られたこと

のほうではないか、と思う。

 

体験者同士でも、うっかり、

「否定」は生じてしまう・・・

 

体験者同士も、非体験者とも

肯定的に付き合えるほうがいい。