なぜできないんだろう?といつも思われ

2025/07/18

遠野なぎこさんが亡くなった。

ご本人だった。

よく生きづらさとお母さんとの関係に

触れていたので

しんどいだろなあ、と思っていたが

どういった虐待かは知らなかった。

 

今回、いろいろ読んで驚いた。

想像を超えていた。

 

私も母との関係に苦しんできたが、

私の母は、私に何をしたのか?

また考えている。

 

虐待という類ではなかったのだろう。

ののしられたことは、ない。

でも褒められたことも、ない。

たまには褒められたが

「もっとできるはずなのに」という

残念さのほうが伝わってきた。

なぜなら、母は優秀だから。

 

私は勉強もできるほうではないので

音大に行くことになったが

この進路がまた私を苦しめることに。

私は音楽も、あんまりできなかったから。

 

なんで何やっても大したことないんだろ?

と母はいつも思っていたとおもう。

私は、できる人の境地がわからない。

うまくいかない人の境地はよくわかる。

母の境地はずっとわからないままだった。

 

そんな母と

最期まで一緒にいられたのは

母が認知症になったからかもしれない。

認知症の人の介護は大変だけれど、

もし老いても冴えたままの母だったら

私の手には負えなかったと思う。

 

認知症になったことは

母がどういう人だったのかを

さらにわかりにくくさせてしまった。

永遠に。

 

母娘の関係には

虐待といった明確な軋轢がなくても

しんどさが続くこと

それを娘だけが感じ続けることがあり

なぜなんだろう?と考えると

あらゆる点において違いすぎた

ということだろうか。