女の子の親だった年配女性が受ける影響

2025/04/17

訪問先のお母さんとの会話の、つづき。

 

お母さんの娘さんは、成人していて、

お金をためて、海外旅行を楽しみ、

そのあと、急な病気で亡くなっている。

 

悲しみに暮れたお母さんだが

あんなに「楽しかった!」と聞いている

その国に、行ってみられた。

 

何を見て、何をして、

何がそれほども楽しかったのか?

娘さんの大事な思い出を知るため。

 

素晴らしい発想と行動だ。

その旅行中の話を聞かせてくれた。

 

地下鉄に乗ると、

幼い女の子が話しかけてきた。

言葉が通じない。でも、

何を聞きたいのか?

何か困っているのか?

必死で理解しようとした。

どうにかして力になってあげたい。

 

そのとき、

電車は駅に着き、

女の子は、お母さんのバッグを開け、

中に手を突っ込み、

かき回した。

 

体が固まったという。

声も出ない。

ドアが閉まる寸前で、飛び降りて行った。

 

財布は別のバッグに入れていたから

何も取られなかったけれど

その場に崩れ落ちそうになった。

ショックで。

 

何とか助けてあげたい、と思った気持ち、

小さい頃の娘さんと重なっていた・・・

 

相手は姿を消し、ひとり、

地下鉄のなか、涙が溢れて止まらない。

 

なに人であろうと、

何才であろうと、

幼児~成人女性に対し、

無性に優しくなったり

過剰につらくなったりするのが

女の子の親だった年配女性なのだなあ。

 

自分に起きた出来事からも

よそのお母さんの体験談からも

実感した。