耳が痛いようなこと
2011/03/01 学年末というのは、こんなに忙しいものかと、思い知った。
試験問題を作るのは、一苦労。
それを採点し、
再試問題を作るのも、一苦労。
それを採点し、
思いがけず、相当数落とさなければならない事態を迎え
そうもいかない感情が動き
情に流されてばかりではおれない理性も働き、つつも
やはり救済措置を考え、、、
行き着く所が、ない。
初めての、短大勤務。
いろんなことがあったが
1つ、肝に銘じたことがある。
それは、「聞く」ことが、やはり最重要課題だということ。
授業のなかで、グループワークをしたことがあった。
10ほどあるグループの発表中
席のほうにいる何名かの学生から、呼ばれた。
私は、席のところまで行き
要件だけ済ませて、戻れば良かったものの
つい、2分間ほどだろうか、話しこんでしまった。
その間、前では発表が続いていた。
授業終了後
一人の学生が、近づいてきて
「人の話を『聞く』ということに、あんなにこだわっている先生が
あの態度は、悲しかった」
と言われた。
私は、今すぐ、全員を前に謝りたい気持ちに駆られるが
既に休憩時間であったし
その日は、12月最後の授業で、冬休みに入ってしまう。
一人、深く深く、反省した。
年明けの、最初の授業のとき
まず、言いに来てくれた学生がいたことが、嬉しかったと言った。
「指摘してもらわなければ
私は、自分の過ちに気付くこともなく、通り過ぎていた。
苦情を申し出ることに、どれほど勇気がいったことか。
その勇気に対する敬意も、忘れないようにしたい。
改めてお礼を言います。ありがとうございました。
ここからは、皆さんへのお願いです。
貴女たちがこれから就く職業は
今の私のような場面に、何度も遭遇すると思います。
苦情を向けられ、その通りであると思えたとき、
まず、最初に謝らなければならない。
次に、申し出てくださったことへのお礼を述べてほしい。
そして、言われたことを決して忘れないでほしい。
私も、そうしていこうと思います」
あの日の授業は
いつも、ざわざわしている教室内が、静かで
そのぶん、こちらの緊張が増幅しながらも
響き合っているような感触が得られた。
いろんなことが、ありすぎた講義だったけれど
終わったなー
なんだか切ないなー
と思える。