毎週見てます「家政婦のミタ」
2011/12/16 もう何年も、テレビを、特にドラマなんかを
続けて見たことがなかったのだけれど
「家政婦のミタ」を、ここ数週間欠かさず見るようになった。
すっかりファンなのだけれど、前回は
きっとそれは違う・・・ と思うことがあった。
一家の主である恵一が、
「ミタさん、僕はもう、あのときああしていればよかったとか
やっぱりあんなことするんじゃなかったとか
もう過去のことを、ぐちぐち後悔するのをやめます。
それって、結局、いま自分が生きている現実を否定することだし
僕はもうこれから、子ども達と一緒に
今と未来だけを見つめて生きていきたいんです」
と言ったこと。(恵一の妻は、4人の子を遺して自殺している)
彼が望む「未来を見つめて生きていく」ためには
「今と未来だけ」を見つめても、実現しないように思えた。
この家族のように、突然の大きな出来事があった人にとって
過去を振り返らず今と未来だけを見つめて、いけるものだろうか?
と私は考える。
今や未来を良くするためには、
過去の捉え方(意味)が書き換えられる必要があり
いきなり切り取ったように
過去を引き離して未来を良くすることなど
不可能ではないだろうか・・。
ただ、すぐ後に言われた言葉は、とてもいいと思った。
「ぼくはこれから、凪子のことを、あの子達の母親のことを
沢山伝えていきます。それが父親のつとめだと思うから」
子ども達が知らない母親のことや
父親だけが思っている母親のことを
たくさん子どもたちに話してあげてほしいと思う。
触れてはいけないことにしてしまわず
一緒に、たくさん振り返ってほしいな、と思った。
亡くなった人のことは
何度でも振り返り、言葉にするごとに
そして、死別の捉え方・解釈が更新されていくごとに
遺された者の、未来への扉は開かれると
自分が生きてきた経験のなかで感じている。