笑顔は本当に広く求められているのか

2020/01/12

笑顔=やさしさ とは思えないと、

この会の中でもよく感じる。

「つどい」に初めて参加した人が、よく驚く。

「実は、最初ショックを受けました」と言われたこともある。

部屋に入るなり、笑顔の人をたくさん目にするからだ。

 

きょうも、そうだった。

きょうは可愛いものを作る日。

ほとんどの人が、亡くなった子へのプレゼント、というコンセプトだ。

そのことが嬉しく、

物の貸し借り、作り方の相談、会話も弾み

あちこちで笑い声も上がる。

 

作品が完成すると、休憩を挟んで

小グループで語らう時間を設けた。

私は、初めて参加された方々のグループを担当し

最初に言った。

 

「本当に子どもを亡くした人たちなの?

部屋を間違えたんじゃない?と思われたかもしれませんね。

ここは、突然泣いても、何を話し出しても、何も話さなくても、

大丈夫な場所なんです」

と言い終わらないうちに、涙が込み上げておられた。

 

ふと、ほかのグループにも目をやられたかもしれない。

さっきまで笑っていた人たちも、泣いていたりする。

 

笑顔で語る人の言葉は、笑顔で聴いても

涙こらえて語る人の言葉を、笑顔で聴く人はいない。

世の中、つらい人も一杯いるのに

なぜ笑顔が、優しさや、癒しや、安堵の

象徴のように位置づけられているのか、

私にとってはナゾ。