きょうだけ一緒に楽しもうの日

2020/01/27

昨日の寄席は、1つ目の演目が面白かった。

(最初に出るのは、下っ端のようなのだが)

 

話の内容は、

侍に斬られて、上下、真っ二つに分かれた町人、

死んでしまったりはしない。本人も、そう驚いていない。

歩けないことに気付き、「足!足!」と、足(下半身)を呼び寄せ、

通りかかった知人に、負ぶってもらって帰る。足は足で歩く。

家に帰ると、おかみさんも、さほど驚かず、あきれる。

胴と足が別々になってしまったので、転職することになり

胴は、ちょうど募集中だった風呂屋の「番台」に ←本人にとっては願ったりかなったり

足は、麩(?)を踏む「職人」に ←わき見も無駄口もなく、よく働くと雇い主に喜ばれる

 

上下で給料を持って帰れば、おかみさんも喜ぶことだろう。

なんだろ、あり得ない話であっても、

こちらは一瞬ヒヤッとし、登場人物はあっけらかんで、意表をつかれ

どうにかなる、と思えば、どうにかなるという以上に

逆に良かったやん!みたいなところまで、行くんや~

と大笑い。

 

こういうの、当時の私が観て、どうだっただろう?

「みんなで笑お」

「きょうだけ、笑っていいことにしよ!」

と申し合わせて、せーの、で入ったら

笑えた気がする。

 

そういえば、10年目くらいのとき、

山下さん(少年Aの犠牲になった彩花ちゃんのお母さん)が

チケットが2枚あるからと、コンサートに誘ってくれた。

「坂下さん、きょうは私、楽しむからね!」と

全身でリズムをとっていた山下さんの姿が、目に浮かぶ。

 

あのとき、思ったのだった。

私も山下さんのように、しなやかに逞しくなりたい。