何を支えに逆境を生きるか

2020/03/14

東日本大震災から9年が過ぎた。

遠く現地から離れている私には、もう9年、と感じられるが

当事者の方々にとっては、どうなのだろう。

 

被災されたご遺族の、その後を記録した特集番組を

食い入るように見た。

伴侶と、3人の子どもすべてを失った人が、

何を支えとして9年を生きてきたか、を追っていた。

 

仕事、故人の存在、仲間、のようだった。

 

仕事はやっぱり大事だなあ。そして、何と言っても

亡くなった人がどう思うか、だろう。さらに、

同じ立場で支え合った仲間は、かけがえがないだろう

と、深くうなづき、納得していたところで、

小さなお子さんを抱いている姿が映し出された。

 

再婚して、また子どもを授かってたんだ・・・

 

それは、一番の支えに違いない。

でも私は・・・

先の3つを紹介しきるかたちで

いいように思ってしまう。

 

とてつもない逆境において

引き出される力や能力が、人間には備わっている

と私はみている。

何事もないときは、本人もそのことを知らず

事が起きた時点でも、気づいておらず、

生き延びて、

振り返って初めて、

言葉にできる「支え」があるに違いない。

 

そこに、人に共通する普遍性は、ないだろうか。

それぞれに、「よし!」と思えるような

心がけ次第で、真似られるような。

 

新たに自分の子

となると、ほとんどの人が、真似ようがなくなる。

「あー、そうだったんだ」とわかりやすいが、

そこで、プツンと、他人事になってしまうような

惜しさを覚えてしまう。

 

テレビだからだ。

テレビは、わかりやすい救いを与えようとし

わかりやすすぎる作り方をするから。