すぐにムリ~と思ってしまう

2020/03/13

患者や家族が、深刻な状況を打ち明けたときに

よく言われる言葉があり、

私自身、言われたとき、とても嫌だったので

言わないようにしている。

 

それは「良かったやん」。

「考えようによっては」が前に付くにしても。

 

例えば、

「私、半年入院なんだって・・」と打ち明けたとし

「神様がくれた休暇だと思って、ゆっくりしたらいいやん。」

「良い」ことなんて何1つない、と思っているさなかに。

 

きょうの「スカーレット」では、

たけし(患者)の母親が、「よかった」を即座に言うから

びっくりした。

 

骨髄移植のために、父親に、検査を受けてほしいと頼む。

父親は、検査で適合しない場合があるのか?と尋ねる。

親で適合する確率は、1%未満だと答えたあと、

「よかったやん」と言うものだから、

え?何を言うの!何も良くないやん!と私は思った。

そしたら、母はこう言った。

 

「0ではない」だから「可能性はある」

 

あー、私はここが違うんだ。

私は、10%でもダメだ。

20%でもムリ。30%でも頭抱え込むタイプ。

 

そうだな。確かに、

百分の一でも、千分の一でも、ゼロではない。

 

親だったら、その可能性に賭けて、前を向く。

そういうもんなんだと思い、頭が下がった。