病気と向き合うだけで一杯一杯

2020/03/12

きょうの「スカーレット」では、

白血病のこと、たけし(患者本人)は、誰にも言いたくない

言いたくない理由は、自分でもわからない

と言っていた。

 

私も、がんで入院するとき、

「誰にも言わないで。病院を知らせないで」

と家族に言って入院していった。

私が人に言いたくなかった理由は、

酷い姿に、多分なるので、見られたくない

気遣う人の言葉に、気遣って返す余裕がもてない

というのが理由だった。

 

気遣って言ってくれる言葉が、

ぜんぶ違う気がし、

聞くの、しんどいし、

「わかったようなこと言わないで」みたいな態度を

とるくらいなら、会わないほうが、きっといいと思い。

 

そうして半年後、

退院後に友人が言った言葉が

結局は、一番しんどかった。

「なんで?なんで言ってくれなかったの?

私の気持ちは考えてくれなかった?」

 

相手の気持ちに対し、

とても申し訳ない気持ちになった。

そして、このとき、肝に銘じた。

 

自分が役に立つ場面を得られない歯がゆさや、

患者から重視されていないような虚しさ、

抱くものじゃない。

本人は、病気と向き合うだけで、

性根尽きるほど

一杯一杯なのだから。