つらい話を初めて順序だてて話すとき

2020/06/25

昨日紹介した「弱さのちから」という本に

初めて「つどい」に来られた方が、語る姿

を示しているような箇所がある。

・・・・・・・・・・・・・・

本当に苦しいことについては、ひとは話しにくいものだ。

話したくないものだ。

忘れてしまいたいということもある。

どのように言っても追いつかないという想いもあるだろう。

だから、そこから漏れてくる言葉は、

ぷつっ、ぷつっと途切れている。

だれに向けられるでもなく、ぽろっとこぼれるだけ。

じぶんにとってもまだ言葉になっていないような言葉。

ひとつひとつその感触をたしかめながらでないと

音にできない言葉だ。

・・・・・・・・・・・・・・

 

この中の「話したくないものだ」は、

「人を選びたい」のことだと感じる。

選ぶ相手は、同じ立場の人か、ちゃんと聴ける人。

 

「忘れてしまいたい」は、

子どもを亡くした親に限っては、絶対にないだろう。

どんなにつらくても、人には話しにくくても

何ひとつ、忘れたくないはずだ。

 

「どのように言っても追いつかない」は

まさに、そうだと思う。

言葉で言い表せないつらさ。

言い尽くせない愛しさ。

 

「自分にとってもまだ言葉になっていないような言葉」

についても、ほんと、そう感じる。

ずっと、ただただ泣いて過ごしていた。

きょう初めて、経緯から順序だてて話してみる

という方の話を、

見守るように、応援するように、聴き入る仲間たち。

 

「ちゃんと聴ける人」を選ぶ、と書いたが

ちゃんと聴くとは、どういう聴き方か?

鷲田氏の「弱さのちから」には書いてあるので

つづきは、明日。