一番わかりにくかった言葉

2020/09/15

きょうも資料を作っていて、

遺族の「ちょっとわかりにくい言葉」

を、いろいろ紐解いていたが

(資料とは無関係に)ある母親の言葉が浮かび

また1点見つめて過ごした。

 

お子さんが、自死で亡くなった人。

お母さんが、人から言われていやだった言葉が、

そのときの私には、意外なものだった。

 

「気付いてあげられなくて、ごめんなさい」

何人もの人から言われたらしい。

誹謗中傷的なものは、なかった模様。

 

なぜダメなのか、少しでもわかりたくて、

ずっと座ったままいたら、

わかりやすくするように、言ってくれたのが

「責められている気になるから」

 

ますますわからなくなった。

さらに教えてくれた言葉は、とても小声で、

「傲慢だと思う」だった。

 

すべて、わからなかった・・・

 

で、徐々に、だんだんわかってきた。

自分も、少し似たところを通ったことがある気がした。

私自身、身動きが取れないほど苦しかった頃

「聴いてあげることしかできないけど、

聴くだけで良かったら、いつでも聴くよ」

この言葉、傲慢に思えた。

どうにか「できる」と思っている感じがして。

 

だんだんわかってきたとき

お母さん、さらにこう言われた。

「母親がわからなかったこと、他人がわかるわけない」

 

そう、そして病死でも同じく

逆なでされながらも、人の親切に対し

御礼を言うのが常識。

心配かけていることに、お詫びを言うのが礼儀。

 

助けにはなり得なくても

邪魔になる言葉や行為、しない人になりたい

と思った日だった。