わが子を責めるつもりじゃないから
2021/02/20あゆみが亡くなることとなった急性脳症という病気は
亡くなるお子さんよりも、ずっと多くのお子さんが
生命は取りとめ、重い後遺症を残していた。
あゆみのように、1才で病気になって、
目覚めたときの知能が1才だと
病気が治ったように思うかなあ、と考えたことがある。
けれども、小学生で病気になって、知能が1才
ということになると、わが子はどこへ行ってしまったのか
と、相当な戸惑いのなかに、みなさんおられた。
年月を経て、後遺症もなく助かるお子さんは
増えているはずだが、現在も、依然として
亡くなるお子さんはおられる。
今も、20年前も、亡くなったお子さんの親御さんは
命だけは!という願い、かなわなかったので
どういう状況でも、生きてさえいてくれたら良かった
と思い続けたりする。
気持ち、わかるし
変わらない親の姿だなあ、と思う。
私もそうだった。
その私が変化したのは、あるお母さんのひと言だった。
私には、天から聞こえてきた言葉のように思えた。
「生きてさえいてくれたら、よかった、と
思わないように、思わないように、してるの。
生き残れなくて、ごめん!
って思わせてしまう気がして。」
ハッとし、すぐには言葉が出なかった私に、
こうも言われた。
「同じ病気になって、
生き残れた子が、強い子
亡くなった子が、弱い子
ではないはず。」