ストレートに言いにくいから言葉がいくつもある
2022/11/22きょうは、前に仕事を一緒にしていた人と
落語を観る会の日だった。
いろいろ抱えていても、この時間だけは、
思いっきり笑おう!
と思って行く。
きょうは「死」がテーマだった。
意外なことに、落語には人の死を扱うものが結構ある。
で、落語の本編に入る前には
必ず時事ネタなど面白いことが語られるが、
とても興味深い内容だった。
「ごねる」という言葉がある。
これ「死ぬ」という意味らしいのだ。
ぜんぜん知らなかった。
うちにある一番大きい辞書、広辞苑を引くと
ぐずぐずと文句や不平を言う
とも出てくる。
このことが「ごねる」だと、ずっと思っていた。
ところが、これは、2番目に出てくるのだ。
1番に出てくるのは
死ぬの俗語。
へー、ということは
死ぬときは、すんなりいかず、ぐずぐずするから?
とか
人が死ぬと、つらさから不平を言うから?
など想像をめぐらせたが、
まったく違って、語源は、
御涅槃(ごねはん)だと辞書にある。
涅槃とは、
煩悩(ぼんのう)を断じて絶対的な静寂に達した境地。
仏教における理想の境地。—広辞苑
そもそも死を意味する日本語は、たくさんある。
亡くなる、逝く、臨終、逝去、お星さまになる、、、
ストレートに言いたくない気持ちが働くからかな。
小さい子に対しては、特にそう思うかもしれないが
「お空に行ったのよ」と話すと
ふーん、いつ帰ってくるのかなあ
とずっと思っていると聞いた。
そりゃそうなるよね。
私たちだって、帰ってこないかなあ、と
ずっと思っているもの。