女性のための新しい薬が承認されたものの

2023/04/21

こられまで手術しかなかった、初期の人工妊娠中絶に

きょう、口から飲む薬が承認された。

女性の体への負担が軽減されるようなことは

歓迎されるべきだと思う。

 

私は、グリーフケアの普及にあたったり

授業をしたりする立場から、

避けようのない中絶という「喪失」に、

非難の声が向かないことを願ってきたけれど

きょう見た記事には抵抗を感じた。

 

経口薬が日本でも使えるようになっても

中絶に関する問題は、残っている

という指摘は理解できるが

私が抵抗を感じたのは、

「安全な中絶を選ぶのは女性の権利、とする考え方は

広まらず、時代が変わっても、

中絶はタブー視されたまま、議論は深まらなかった」

と研究者が指摘していること。

 

安全であることは大事。でも

中絶を、そう声高らかに権利主張するのは

どうなんだろう・・・

当事者が声を上げられないから、研究者が?

本当に、多くの当事者の代弁なのだろうか??

 

私は、軸足は、子どもを亡くした親の輪のなかにあるから

中絶を、当然の権利のように主張されると

共感できなくなる。

 

すべての子どもが、望まれて生まれてくるように

という視点には大賛成。

でも中絶は、やっぱり、

避ける心がけが、強くあってほしいと思う。

 

タブー視が、どうとか、

外側に論点をもっていくより

まず本人じゃないだろうか。

 

中絶にだって

子どもに申し訳ないような気持ち

人として、女性として

大事だと思う。

 

そのうえで

心無いこと、誰も言わないでほしい

と思う。