勇敢で力持ちの女性たちに駅で見とれる

2023/04/20

最寄り駅まで帰ってきたとき

1本電話を折り返してかけたかったので、

改札を出ずに、ベンチに座った。

 

とそのとき、

改札を入ったところの、広い場所に、車いすと、

床に崩れ落ちていく男性を目にした。

 

わーーー大変。

私も助けたいけれど、私は今、お腰に自信がなく

自分まで助けられる身になっては、はた迷惑。

すでに駅員さん来ているし、さらに

女性が2人、手伝いに加わっていたので

状況を見守った。

 

でも、なぜ女性だけ?

ベンチには男性も座っているのに、何で??

 

結論は、床に横たわった男性は

酔っ払い。

体調不良だったら、もっと多くの人が手を貸すだろう。

酔っ払いって、ある意味、差別の対象だな。

助け甲斐がないというか

自業自得というか。

 

なのに、2人の女性は、それも度外視して

一生懸命、助けようとしている。

助けたい相手は、駅員なのかもしれないが。

 

車いすは、駅のものらしい

酔っ払い、どうしても乗ろうとしない。

地べたで寝させてくれ、と言う。

 

一人の女性は、

「ここで眠ったらだめ」と諭す。

もう一人の女性は、

腰のあたりを両手で持ち上げている。

 

私は悟った。

一人は、きっと看護師だ。

もう一人は、介護士。

 

確信したのは、次の瞬間だった。

「トイレ!漏れるー」

と男が口走った。

 

2人の女性、

よっしゃ!任せとき!と言わんばかりに

男を車いすに摘まみ上げ、

車いすごと多機能トイレに入って行った。

 

千鳥足の男に、用を足させている模様。

もう看護師か介護士以外、考えられない。

 

ほどなく、

駅員の通報により、男を連れに来たのは、

警察か?消防か??

 

救急隊員だった・・・

呼ばれたら、来るよね。

ただの酔っ払いのためでも。

警察でいいんちゃうん?

 

考えようによったら、

これで懲りればいい。

救急車はタダでも、

目が覚めたとき、病院だったら

医療費は請求されるでしょう。

 

ストレッチャーで男が駅をあとにすると、

2人の女性は、

女性トイレから、手を洗って出てきた。

2人は、通りがかりの初対面だったらしく、

それぞれ改札口を出て行った。

カッコイイ。

 

私だったら・・・お腰が丈夫でも

助けに行かないなあ。

子どもや妊婦さんだったら、見境なく行くが

酔っ払いは、いやや。

自分はしょっちゅう酔っぱらってるくせに。