5人救うために1人犠牲にしていいだろうか?

2023/08/06

昨日、支援の倫理に関する研修を受け

その中の問いの回答が、

私はまったく少数側だった。

 

問いは、こういう内容。

制御が聞かないトロッコに乗っていて

自分は進行方向を変えるレバーの前に立っている。

進む先には5人の作業員がいる。

レバーを引けば線路が切り替わり

5人を救えるが、

レバーを切り替えた先には作業員が1人いる。

5人の命と、1人の命の、どちらを選ぶか?

 

受講者の多くが

レバーを引き、5人を救う道を選んでいた。

つまり、多くを救うほうを選ぶ。

 

私も、いろいろ考えた。

1人のほうは、ここにいるのは1人でも

家には小さい4人の子がいるかもしれない。

5人が老人だったら、、、、

いやー、年齢じゃないかな。

災害医療でも、救える命から救う

という考え方がある。

 

目をつむって考えた。

私には、レバーを引くという考え自体なかった。

このトロッコは、真っすぐ進んでいる。

その先にいる人たちは、

こういう運命に見舞われたのだ。

 

そんなにあっさり、運命だと

受け容れていいのだろうか・・・

 

仕方ないと思う。

レバーを引いた先に、誰もいないなら

もちろん引くけれど、

死ぬはずではない人の運命を、

変えてしまうことのほうが

できないことに思えた。

 

あまりに少数派だったので

帰ってきてからも考えた。

 

私には、「運命」に従う以外

生きる道がなかったからだと思う。

受け容れたわけではなくても

抗いようがなかった。