亡くなった子と暮らした家に住みたかった人

2024/01/24

能登の災害後、遠縁の叔母さんが亡くなり

間に見ていた記事のことを忘れていたが

1つ驚いたことがあった。

 

故、田中角栄氏の邸宅が

1本の線香が原因で全焼した。

線香の「消し忘れ」というの

あるのだろうか?

 

私も、あゆみが亡くなった当初は

線香をあげていた。が

早い時期にやめてしまった。

記憶にあるのは、ろうそくの消し忘れ。

 

それでも、燃え尽きてくれていた。

線香のほうは、立てたままにして

燃え尽きるのが普通かと思っていた。

 

火災の専門家によると

線香でも、いくつかの条件が重なったとき

火災に繋がることがあるらしい。

例えば、

倒れたところに燃えやすい素材があるとか。

 

それにしても

あれだけの邸宅を燃やし尽くしてしまうとは

よほど不利な条件が重なったのだろう。

で、驚いたのはここからで

この邸宅は

ご家族にとって特別なお家だったことを

あとから記事で知った。

 

角栄さんには、病気で亡くなった男の子がいて

4才だったとのこと。

火事で燃えてしまった家は

その子と暮らした家、そっくりの家を見つけて

新たに買って、住むようになったらしい。

 

手放してしまったのには、

なにか理由があったのかなあ。

 

お金持ちだから、売る必要などないだろうに

住み続けることが辛くなったから、とか・・?

と勝手に推測した。

私は、そうだったから。

 

のちに角栄さんは

亡くなった子と暮らした家がこいしくなった。

でも、その家は、

もう買い戻せなかったのだろう。

 

そのため似た家を探し続けて

ようやく見つけた家だったと

真紀子さんが火災後に話されていた。

 

私の場合は、

あの家の間取りが、あゆみの死と関係しているので

似た家は探さなかったが

一緒に暮らした家は、やっぱりこいしい。

 

床の木目も、柱の傷も、風呂場のタイルも

目に焼き付けるように見つめて後にした。

 

買い戻したいと思ったことは1度もないが

中に入れないこと、わかっていて

家の前まで2回行ったことがある。

(つづく)