子どもの遺族の心情はかなり複雑
2024/03/25「天国へのパスポートになってしまった遺影」
という見出しが目にとまり、記事を読んだ。
36年前、中国・上海に就学旅行中に、
生徒と教諭の多数が犠牲になった「上海列車事故」から
36年が過ぎたというもの。
この事故のこと、知らない・・・
いや知らないはずはなく、覚えていないのだ。
先日も書いたように、こういうとき
申し訳ない気持ちが、底のほうで動く。
この事故は、上海郊外で
列車同士が正面衝突、多数の死者を出している。
修学旅行に行くために
パスポート用に撮った写真が
遺影となった女子高生がいた・・・
高知県にあるこの高校では
今年も慰霊式が行われた。
式での校長の挨拶に、えっ?!と思い
胸がつまった。
「元気な姿で家族のもとに
帰宅させることができなかった。
遺族の皆様に心よりお詫び申し上げる。」
気持ちとしては、そうあっても
事故は、現地の鉄道が起こしたもの。
学校のどこに落ち度があるだろう。
理由として
「学校が計画して実施した修学旅行で」
と述べている。
これは落ち度にあたることではないが
それでも、気持ちのまま挨拶をすることは
素晴らしいように思った。
この学校は、これからも反省に立って
慰霊式を続けると締めくくっている。
読み進めていき
もう1つ、胸が痛むことがあった。
この事故をめぐり、3人の遺族は
「学校側の対応に納得ができていない」として
今も慰霊碑に生徒の名前を刻んでいない。
学校が行う慰霊式にも出席していないだろう。
事故は、学校にとって不可抗力だったと思われるが
やはり「学校が計画した修学旅行」だったから
だろうか。
預かった命を
何があっても守り抜くことは
人間にとって、とても難しいことに思える。
学校は
「今後も引き続き、遺族との対話を続けていく」
と言っている。