一日のうちのほとんど想っているはず

2024/03/28

車で移動中、ナビ画面にしていたので

放送は見れなかったが、

阪急阪神ホールディングス会長の謝罪会見だった。

例の、宝塚歌劇団の25才の女性が自死した件。

 

会見を見ることはできなかったが

帰ると、ご遺族(お母さん)の手記が発表されていた。

その内容は、劇団の心無い行動を浮き彫りにした。

「パワハラは一切なかった」という発表に

遺族が苦しみ続けた様子が如実に表れている。

 

間違った行動の、間違った扱いを

おおやけに堂々としてしまったことで

この問題、宝塚歌劇団だけに納まらず

とうとう本家の阪急のトップが責任をとるところまで

進展していった。

遺族の強い思いと、支援者の強い思いが

強大な力を生み出した。

 

私は、お母さんの手記は

とても説得力のある文面と感じたが、1か所だけ

お母さんの実際の姿を、少し弱めてしまうんじゃないか、

と感じた点がある。それは

 

あの日から季節は幾度か変わりましたが、

私たちの時間は止まったままです。

娘を想わない日はありません。

娘に会いたい、抱きしめたい、ここに居てくれたらと

一日のうちの瞬間、瞬間に何度も思っています。

 

冒頭の5行は、

多くの遺族に共通する様相を示している。

その3行目だけ、あっ、と思った。

「娘を想わない日はありません」

「日」としてしまうと、1日1回は思い出す

とも伝わるかもしれない。

 

おそらく、お母さんは、

この文章にもあるように「瞬間、瞬間」のはず。

一日のうちのほとんど、思わない時はない

というのが実際の姿だと想像している。

 

子どもを亡くした親とは、そういうもの。

理不尽な亡くしかたであれば、なおさら。