「いっしょにお話ししましょう」

2024/07/25

重い病気や障害をもって生まれた赤ちゃんは

そのまま新生児の集中治療室に入院するため

きょうだいは、ずっと会えないということを

先日日記に書いたが、

幼いきょうだいにも状況が分かるような

説明が必要と考えた小児科の先生が

手書きのイラスト付きの冊子を作られた。

 

「いっしょにお話ししましょう」

というこの冊子の最初のページは

〇〇ちゃんの からだのお話し と書いてあり

赤ちゃんの名前を書き込むようになっている

 

生まれてくるときからの話に続き

治療の内容が書いてある。

「〇〇ちゃんのいのちを助けるために

お医者さんは、お口から管を入れて

こきゅうを応援するためのきかいを使うことにしました。

色々なちりょうもしました。」

 

という文章の右には絵があり

メガネの男性医師が描かれているところが

ちょっと笑えたが、男性のほうが多いからだろう。

著書は女性医師なのだけど。

 

口や鼻に管が入っていたり

機械に取り囲まれている物々しさに

ショックを受ける子どもは多いので

話だけでなく、絵があることが有難い。

 

この冊子は、

赤ちゃんの「からだ」のことだけでなく

小さいきょうだい児の気持ちにも着目し、

病気の赤ちゃんが退院してきたら

お母さんの手がふさがるかもしれないけれど、

「お父さんも、お母さんも、

おにいちゃん、おねえちゃんのことを

大切に思っていることを忘れないでください」

と伝えている。

 

そして最後に

「お医者さんも、いつでも

おにいちゃん、おねえちゃんのしつもんに

こたえます。何でもきいてね」

と告げている。

 

先生のやさしさが伝わるこの冊子が

完成するまでに先生は亡くなられたと聞いた。

まだお若いのに。

なぜこの人が・・・ と思うような人が

早くに亡くなる現実に打ちのめされる。