新しい親族
2013/01/01 坂下一族にとって、あゆみは、40年ぶりの女の子だったので 
みんなが大喜びしたものだった。 
なのに、あゆみは、すぐにいなくなってしまい 
その後、身内の誕生はずっとなかった。 
昨秋、甥の家に子どもが生まれ 
男の子だった。 
実は、私はまだ会っていない。 
忙しかったからだが、 
先日、ダイキが会いに行くことになったとき 
「なんか こわいなあ」 
とつぶやくので、はっとした。 
そうかもしれない・・ 
わが家の誰もが、ごく身近に赤ちゃんを見るのは 
嬉しい反面、不安も大きい。 
あゆみと、少しは似ているだろう。 
抱き心地はどうだろう。 
重なるだろうか。 
混乱するのだろうか。 
当時、幼稚園児だったダイキの口から 
「こわい」という言葉が出るくらいだから 
親の私たちは、もっと、こわい。 
男の子だから、幾分ほっとしているものの。 
いよいよ、きょう元旦は、一族が勢揃いする。 
手土産に、かわいい洋服も買った。 
たぶん、抱っこもする。 
お願いだから、涙だけは、出ないでほしい。 
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