親には「何もしてあげられない」思い

2024/08/18

私は、娘と母と父を看取ったが、

娘と父は、急な最期で、

母は闘病して亡くなっているが

母のために良いことが、ほとんどわかっていなかった。

 

先ほど、医師が書いている本の一部を見て

今ごろになって、えーーー

と思う。

 

がんの患者さんが亡くなるときは、

たいてい悪液質になっていますから、

状況を理解しない家族は、

無理に食事を摂らせようとしたり、

点滴や注射や酸素マスクを求めたりして、

患者さんを苦しめます。

 

私が求めたことが書いてある。

求めて、断られたことが。

「在宅医療では自然な死を目指す」と言われ

家族としては、最後まで十分なことをしてあげたい。

この狭間で、つらかったが

今頃になって、

あれで良かったのか・・と思い始めた。

 

悪液質という言葉、意味を知らなくて、

液状の何が??と思っていたが

悪液質とは、

がんの進行や治療などにより体重が減少する症状のこと。

ああ、確かにそうなっていた。

 

次の助言もなされている。

釘を刺されてた感じさえする。

 

医療は死に対しては無力です。

それどころか、よけいな医療は

死にゆく患者さんを苦しめるばかりです。

よけいな医療というのは、

死を遠ざけようとする処置です。

 

「できるだけのことをしたい」は

余計な医療だったのだなあ。

それは

死を遠ざけようとする処置のこと、と言われれば

わが子であったなら「死を遠ざけようとする」のは

当然のことだから

つらい思いをされるなあ、親御さんは。

 

あゆみのように突然の病気だと

何もしてあげられなかった

という思いが強いが、

がんで闘病を経たお子さんであっても

「何もしてあげられなかった」

というジレンマは、同じようにあると思った。