違いと比較
2008/08/17 きょう、ある疾患会の代表者が闘いを宣言していた。
ハンセン病の患者会(?)が「ハンセン病は遺伝病ではない」と主張ししていることから、
「遺伝病のなにが悪い」という反発が持ち上がったらしい。
おそらく闘いの的は、社会の偏見に対してであると思われるが、
ちょっとだけ疑問に思った。(けど、その場では言葉が組み立てられなかった)。
私たちの病気は遺伝病ではない。と公言すると、遺伝病患者の反発を招き
私たちの病気は感染症ではない。と公言すると、感染症患者の反発を招くのだろうか。
ちがうというのは事実なので、
事実を述べること自体は、問題ないのではないだろうか。
私たちの会にも、遺伝性の疾患で亡くなったお子さんもいるし、感染症で亡くなったお子さんもいる。
闘病の長かったお子さんと、急死のお子さんがいる。
両者のちがいは両極端なのかもしれない。
知らず知らずのうちに、「ちがいよりも、子どもの死、という共通を大事にしよう」という認識が根付いてきたけれど、
それは非常に素晴らしいことだけど、もしかしたら、
「ちがい」までは言っていいのかもしれない。
決してしないようにしたいのは、「比較」。
けれども、「ちがい」を言って、比較はしない。というのは
非常にむずかしいことで、うっかりつながってしまう境目がここにはある。
誤解も招きやすい。
「ハンセン病は遺伝病ではない」と掲げた人たちの意図も(そのHPが見つからないのだけれど)
だからどうだ、という比較はしていないんじゃないだろうか・・・