「聴いてあげる」が嬉しくないワケ

2025/09/05

グリーフケアの授業中

私も理由はよくわからないので

一緒に考えてもらった。

それは、

遺族が、してもらうと嬉しいのに

言葉にされると良い感じしない言葉。

「(いつでも)聴いてあげる」。

 

なんか上からポイ。

 

これ、言葉として調べると、

上から言っていることにはならず

むしろ上げている。

敬う表現、差し上げること

と出てくる。

なのに、何でやろ?

 

私の印象としては、「あげる」は、

子どもに言うときに使うから?

「絵本を読んであげる」など。

 

受講者さんが考えてくれたのは

「聴く」という行為と

自分のものを「あげる」を繋げると

聴くことを、あげる。

=聴くための時間をあげる

=聴くための時間をとってあげる

つまり、「あげる」人と「もらう」人

に立場を分けることになり

あげる側からもらう側、上下関係を

作ってしまうから?

と考えてくれた。

 

あーー、そうだ、きっと。

正確な回答はわからなくても、

そうだ!と思ったなら、使わない、

言わないようにすればいいと思った。

 

で、考えてくれてありがとう、と

御礼を言って終わったあとで

前まで来てくれた人がいた。

 

小学校の国語の授業で、

先生が言ってました、と教えてくれた。

話や気持ちを聴くことに限らず

人に何かする時、

「あげる」を付けたらだめだよ、と。

 

してあげる、とか?

そうだよね!

 

すごいと思った。

人間関係の基本を小学生に伝えた先生

ちゃんと覚えていた子。

 

その通りだと思う。

もし困っている人、弱っている人の

助けになろうとするならば

対等な関係に立つことが基本。

でなければ本当の意味での助けには

なり得ない。