メールで聴く難しさ

2006/09/13

 子どもをうしなった悲しみや、そこから繋がるいろいろな困難は
聴かせてもらってもどうすることもできません。
だから、「聴く」ということを丁寧に、誠実にするよう心がけます。
でも、メールだと姿の見えないお互いなので、黙って聴くことができません。
長いメールをいただきながら、「そうですね、私もそう思います」だけの返信では…
と、いつも考え、悩みながら1通の返信に時間を費やすのですが、
結局は短いものとなります。

 先日、ずいぶん励まされるメールをいただきました。
(自分を立ててもらえてではないです。以下ご本人の許可を得て抜粋です。)

 私は毎日、坂下さんにどんなメールを送ろうか考えて過ごしています。
これからどうやって生きていくかを考えている自分がいるということに気がつきました。
坂下さんに出すメールの内容は、
生きていくためにどうしたらいいのかといった内容だったのです。
坂下さんとお話していて気がつきました。
もしかして私は悪くないんかな?
もしかして私は一生懸命できたんかな?
娘に対してしてあげれてたんかな?
ということは、あの病院でしたこともよかったんかな。
私がいうのもおこがましいけど、
そんなふうに自分を思えることができました。
まだ充分には考えれないけど、
これから少しは自分に優しくできたらいいなと思いました。

 十分なお返事ができないことを、そう悩まなくてもいいかな、
メールであっても、心をこめて読ませていただく ことでいいのかな、と
そんな風に考えられるようになり、気持ちが楽になりました。