せっかちの気をつかい屋

2010/06/25

父は、定年まで自転車通勤だったことを、以前書いたが、
80歳を越えた今も、自転車を乗り回している。
1つ先の駅くらいまで、平気で行く。

その乗り方が、あぶない。あぶない。
とにかく、速度が速い。
カーブを曲がるときにも、ほとんど落とさず
よく左右見ているとは思えない。
事故にあわずに来れたのは
車のドライバーが、注意してくれていたからだろう。

先日、父と母を車に乗せて
遠縁の家に、お悔やみに行った。
おばあちゃんが亡くなった知らせが届かず
遅れてのお参りだった。

両親が車に乗る時
二人とも後ろの席に座ってくれると、私は助かるのだけれど
なぜか父は、助手席に乗りこむ。
これ、非常に運転しづらい。

一方通行と無関係の道案内で、役に立たないばかりか
踏切の手前で、カンカン鳴り出すと
「渡れる 間に合う!」
道を横切るところでは、
「行ける 今や!」
車は来ていなくても、歩行者がいるでしょ・・・
うるさくて、ナビが聞こえないしっ×××

父は、なぜか運転免許をもたなかった。
「自覚」があったから、というわけではなさそうだが
父にとっても、家族にとっても、いい結果だったと思う。

親戚宅に着き
3人が順に、お仏壇に線香をあげ
手を合わせるところまでは、つつがなく進むが
このあと、会話途切れる。

父が、おばあちゃんの話題に、2度ほど触れるも
「ええ」と「そうなんです」止まりに。
この遠縁は、とびきりおとなしい人揃い。

さらに沈黙はつづき
口火を切った父の話題は、景気のこと。
つづいて政治のこと。
行き着く先が見いだせないまま、天気のことへ。

96歳で大往生という方のお参りで、よかった・・・。
いつもながらの、父流の気の遣いかたに
さほどヒヤヒヤしなくて、済んだ。