コントみたいな坊主
2015/10/08 父の一周忌のとき、「次は母の三回忌にお願いします」 
と、言い出せなかったことを、後悔していた。 
そのほうが、私も楽だし、 
お寺のほうも、来る回数が減ると楽なんじゃないか? 
という気がしており。 
そしてきょうは、一周忌の次の月命日。 
つまり月参りの日。 
インターフォンがなり、門の外で、でっかい声で、 
「〇〇寺から参りましたあー」と叫ぶ声。 
まだ玄関開けてないのに、 
「なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ なんまいだぶ」 
なに?だれ??? 
玄関開けたら、見たことのないお坊さん。 
ははあ、とうとうアルバイトを雇ったか。 
玄関入ってきてからも、なんまいだぶ、なんまいだぶ 
ずっと、なんまいだぶ なんまいだぶ 
コントですか?と思うなり 
おかしくて噴き出してしまった。 
お経は、よくつっかえたが、でっかい声で、一生懸命あげてくれた。 
まだお坊さんの学校で修業中なのだそう。 
年は40歳代らしいが。 
人生、いろいろだし、そういう選択もいいと思う。 
けど、お坊さんに向いているのか、向いていないのかは、 
よくわからなかった。 
帰りも、玄関まで、なんまいだぶ なんまいだぶ  
出てからも、なんまいだぶ なんまいだぶ なんまいだぶ 
は続き、その声は徐々に遠ざかって行った。