さすが外人さん

2016/07/26

満員電車で帰ってきて
降りた人たちの群れのまま、
改札の外のエレベーターのほうへと流れていき
乗れるかなあ
乗りたいなあ

うまく人を追い越し気味に(ずる賢く)
エレベーターまで行き着いたとき
どうしたわけか、私の前を歩いていた人が
乗らずに
外でドアを押さえて
私を先に乗せてくれた。
さらに、もう2人ほど乗せてあげた。

それから最後に、その人は乗ってきた。

こんなことしてくれる人、初めて。

ちらっとお顔を見ると
鼻の高い外人さん。

ふーん
なるほど

その人の鼻の頭を、かするようなところで
ドアは閉まっているので
当然こんどは1番に降りて行くことになる。

と、その人、1番に降りてゆき
またドアを押さえて立っているではないの。

へえー
ほんと びっくり

私、降り際に
「ありがとうございます」
と言った。
私のあとの人も、言っていた。

でも、外人さんの両耳は
イヤホンでふさがっていた。

「ありがとう」を言ってもらうのが
心地いいからする親切じゃないことがわかるとき
さらにぐっとくる。