「よくしてもらった」ことを見つけたい

2021/04/17

きょうは、小児科学会で「突然子どもを亡くすこと」

について発表させていただいた。

どういう経緯で子どもが亡くなるのも、大変なことだが、

突然亡くなると、ほんとうに大変だから。

 

医療体験を教えてくれているお母さんたちの

話を聴きながら感じることは

どんなに短い闘病期間でも

たとえ病院に着くまでに亡くなっていたとしても

必ず「よくしてもらった」ことが

その人の話に含まれる。

 

必ず、とは言いきれないかもしれないが

そのことを、一緒に探したいと思っている。

なぜなら、

大切な子どもの最期に、良い点が1つもなければ

悲し過ぎるから。

 

亡くなることは、良くないことだが

悲しいことのなかにも、良いことは、あるはず。

そう思えるのは

子どもの治療に関わる人々は

必ず、その子にとっての最善を考えるから。

これについては「必ず」と言い切れる。

 

ただ「突然」の人たちは、あまりに時間が限られ

医療の中身が見えにくい。

もっと家族に見えるよう、

感じ取れるようになってくれたら、

死別後の家族の心のゆくえも違ってくるに違いない。