極めつけは「恥ずかしくないの?」

2021/06/01

きょう、すごくびっくりしてから、気持ちしぼんだ。

駅に続くエレベーターに乗るとき

車椅子に乗った人と、押す人がいて、

前向きに乗るか、後ろ向きで乗るか、

押したり引いたりで、なかなか乗れず

私、電車に乗り遅れるかも・・・と不安。

 

後方には、何人も人が溜まっていたが

みんな、じっと待つ。

 

私は別のことも考えていた。

なんで髪の毛ピンク色?

だから呆然、というか確かに私は

棒立ちだった。

 

で、車椅子と介助の人が乗り込まれたとき

我に返り、慌てて

「乗せてください!」

と、隙間に、少々強引に乗り込んだ。

ほかにも数人が、乗り込んだ。

 

そしたら、車いすの人に言われた。

「階段つかえば?歩けるんだから」

 

ここから混乱が渦巻く。

エレベーターが2階に着くまでが

こんなにも長いと感じたことは、ない。

 

車いすの人、続けて言った。

「ドアのボタン、押しもしないで」

 

さっき、なかなか乗れず、手間取っていたとき、

車いすのご本人が、ドアを押さえていた。

(私は、ピンクの髪に釘付けだった・・・)

 

さらに、その人は言った。

「恥ずかしくないの?」

 

私、偉そうな人だと思った。

と同時に、恥ずかしいとも、思った。

どっちに感情の矢印が向いているのか

自分でも分からなくなって

ただただ、早く着いてほしい、と念じた。

 

エレベーターのドアが開き切るまでに

もう肩を出し、足早に改札口に向かう。

プラットホームに、階段下りるときも

「歩けるんだから」が、こだまする。

 

逃げ切ったように電車に乗って

やりきれない気持ちに陥った。

 

なんで、ああいうことになったのか

着くまで、着いても、考えていた。

もう済んだことなのだけど・・・

(つづく)