「病気でも勉強したい。学校に行きたい」

2022/07/06

看護大学で、年に一度お会いするご夫妻がおられ

一緒に授業をするのだけど、

この方たちは、大きなお子さんの闘病、

私は、小さな子どもの急死、

対象的な体験を話す。

 

大きくなると、医療の話だけでなくなる。

・学校に行きたい

・勉強の遅れを取り戻したい

 

小学生と中学生には入院中にも教育が保証されるが

高校生になると、そのような院内学級がない。

息子さんは、高校生にも院内学級を!と願い

試行錯誤を重ねたすえ、切々と手紙を書いて

橋下徹氏(当時の大阪市長)に送った。

 

驚くことに市長は、その日のうちに返事をくれた。

その文面をきょう見せていただいたら

返事の最初にある言葉は

「市長としてこのような状況に思いが至らず、

本当にごめんなさい。」

その次にあるのは

「僕ら政治家は大きな話をしたがるけど、

〇〇君一人を救えないなら政治なんか要りません。」

 

手紙の最後は

「今回の〇〇君の行動こそ公の行動。

勉強させてもらいました。

人生なんて楽なもんじゃない。

それでも価値がある。

お互いに頑張ろう!」

 

一人の高校生が市長の心を動かしたことは

いうまでもなく素晴らしい。

一方、橋下さんからも、関西ではいろいろ言われてきたが

やっぱり7人の子どものお父さんだ

と思う側面を見せてもらった。

 

このあと長期入院する高校生のために

病院に、非常勤講師が派遣される制度が導入された。