「いつになったらかなしくなくなるの?」

2023/06/30

グリーフケア協会の仕事に行き、授業の休憩時間、

図書室で本を眺めていたら

絵本が何冊も増えていたので、1冊を手に取った。

「悲しみのゴリラ」という作品。

 

7才以上くらいの子ども対象らしい。

主人公の男の子もそのくらいの年齢か

もう少し小さいかもしれない。

お母さんを亡くした男の子に、ゴリラが寄り添う。

男の子は次々と問いかけ、

ゴリラは答えてくれる。

 

そんななか

この問い、この年齢の子は、言うよね、

と思ったのが

「いつになったらかなしくなくなるの?」

 

とても難しい問いだ。

何と答えればいいのだろう。

私には、答えが見つからなかった。

「個人差もあるしね」とか言うのは

はぐらかしのようにも思うし、

「悲しいのは当然のことで」とか言っても

何の助けにもならないだろうし、、、

 

ところがゴリラは、

絶妙の回答をくれた。

これ以上の言葉は、ないかも。

 

「ママがずっといっしょにいるとわかったときだよ」

 

いい言葉だ。

今、そうだな、と思えなくても、

持っておいてもらうといい言葉だと思う。

 

子どもだけでなく

大人に対しても

この言葉がいいと思う。

 

そう思うことが難しかったとしても

耳の奥にでも残しておいてもらって

いい言葉なんじゃないだろうか。