息子に会いたくてたまらない母の手紙

2023/07/04

郵便局で、「母から子への手紙コンテスト」という

手紙を募集するポスターを見た。

 

どきっ

これは普通のお母さんが生きている子に送るものだが

私の場合

「小さないのち」のワークで、

天国にいるあゆみに向けて

手紙を書いたことがある。

書きながら涙が出た。

 

でも、書いてみて、初めて

今の自分の気持ちを知った。

変化があることを。

 

きょう見たポスターには

野口英世の母シカの手紙が載っていて

胸を打たれた。

 

ほとんどが、いびつな形のひらがな。

シカさんは、貧しい家に生まれ、

小学校も出ていないが、独学でひらがなを覚えた。

結婚後も貧しく、夫は働かない酒飲みで、

働きづめに働くが、そんななかで

清作(英世)は1才で左手に大やけどを負う。

母は、さらに身を粉にして働いた。

英世は手の手術を受け、医師になり、渡米して研究に没頭。

 

日本に帰ってきてほしいと息子に頼む手紙には、

会いたくてたまらない思いが溢れ出ている。

 

おまイのしせ(しゅっせ)には。

みなたまけ(たまげ)ました。

わたくしもよろこんでをりまする。

 

べん京(勉強)なんぼでもきりがない。

 

はるになるト。みなほかいド(北海道)に。

わたしも。こころぼそくありまする。

ドか(どうか)はやく。きてくだされ。

 

はやくきてくたされ。

はやくきてくたされはやくきてくたされ。

はやくきてくたされ

いしょ(一生)のたのみで。ありまする。

にしさむいてわおかみ(拝み)

ひがしさむいてはおかみ。ありまする。

 

シカさんは、産婆の仕事をするようになったが

制度が変わり、資格が必要となる。

小学校を出ていないシカさんは

猛勉強のすえに、

助産婦の資格をとったという。